2008年08月04日
No.111 ファミコン『スーパーリアルベースボール'88』レビュー 〜その1(思い出編)〜
私にテレビゲームの面白さを教えてくれたのはA君だった。
初めてプレイしたゲームはファミコンじゃなくてカセットビジョンだったけど、
それまでテレビゲームなんてやった事が無かった私にとってそれはとても新鮮だった。
(詳しくはこちら)
今見たらきっと開口一番に、クソゲーだな!
とか言いそうなそんなゲームだったけど、
逆に当時はそれが面白くて面白くて仕方が無かった。
テレビゲームに目覚めた私は、コレがきっかけでファミコンを買ってもらう事になった。
何でカセットビジョンにしなかったのか?
と言うと、時代は既にファミコンの後期。
スーパーファミコンだってもう出たか出なかったかぐらいな時だったから、
カセットビジョンなんて売っていなかったんだと思う。
それに私はマリオがやりたかったし。
私は友達と一緒にファミコンで遊ぶのも好きだったけど、
ファミコンをした後に、ファミコンのキャラになりきって
ごっこ遊びをするのがたまらなく好きだった。
まぁ、子供の頃なんて誰しもこういう事をやっていた筈だから珍しくもなんとも無いんだけど、
自分自身が経験するとなるとまた別問題で、こう言う事も思い出のひとつとなる。
ただ、私の場合大人になってからもやってしまった経験があるので、
実は当時から全く成長していなかったりするんだけど……。
とりあえず、良く一緒にごっこ遊びをしていたのはA君やH君達で、大抵私は敵役をやっていた。
別に、いじめられていたから主人公役が出来なかったわけじゃないよ一応。
だって、ファミコンでプレイすればいつでも主人公になれるわけだから、
敵キャラをやった方がお得じゃん。
……とその様に考えていたわけで。
つか、そう思う事にしている。
そんな私はいつも役になりきってやる。
やる時は徹底的にがモットーだった。
ある時、A君とT君達で何らかのゲームをやった後にごっこ遊びをする事になった。
(ちなみによく謎ゲーの企画で登場するのはこのT君)
何のゲームかは全く覚えていないけど、私が珍しく気乗りをしなかったのは覚えている。
それは多分、このゲームのことについて全く分かっていなかったからだ。
徹底的にやる私にとって、
少しでも情報が欠如しているとどうにも嫌なのだ。
なりきる事ができないとか、格好がつかないとか、
まぁ理由はいっぱいあるけど、いわゆる譲れない部分と言うやつ。
でも、流されやすい性格な私だったので、
最終的にはそんなブータレ的な我侭も、いつのまにかどこかへ消えてしまって、
結局は楽しく遊んでたりするんだけど……。
この時も次第にごっこ遊びに夢中になっていって、
そんな自分の譲れない部分の事なんて一切頭の片隅から消えていた。
でも、この時はそれだけじゃすまなかった。
題材としていたゲームのことを知らなすぎた私は、
次第に1人置いてきぼりを食ったかのような気分に陥ってしまったからだ。
で、あまりにもそう言う雰囲気を出していたっぽい私を、A君は見過ごさなかった。
「嫌なら他の事する?」
と、そんな風に私に言ってくる。
でも私はそれが逆に惨めに思えちゃって、頑なにそれを拒否してしまう。
せっかくの提案だったのに。
そんな事がありつつごっこ遊びは継続するんだけど、
そう言った事があった後って余計やりづらくなると言うかなんと言うか。
居た堪れなくなった私はついA君の急所にオモイッキリ蹴りを入れてしまったのだ。
勿論、非は100%どころか200%ぐらい私にあって、A君には何の落ち度も無い。
嫌なら嫌って言えばいいのに、
わざわざ気を使ってくれたA君にその様な行為を働いてしまったのだ。
さすがにコレにはA君もキレた。
お互い本気になって殴ったり蹴ったり引っ掻いたりするもんだから、
傍にいたT君も手が出せない状態。
その日はもう遊ぶどころじゃなかった。
で、喧嘩が終わって1人家に帰る頃になって後悔する。
何であんなことをしたのかと。
本当は、この日ばかりはこんな風に終わらせてはいけなかったのだ。
A君は1週間後に転校してしまうから、最後の思い出作りにと遊んだのに、
もしこのままの状態で離れ離れになってしまったらあまりにも悲しすぎる。
だから私はA君に絶対謝らなくちゃいけないのだ。
そして、ただ謝るだけじゃダメなのだ。
本来なら一生の思い出となるかもしれなかったこの日を
台無しにしてしまったんだから、それに見合う対価を私は支払わなければならない。
そこで、当時一番お気に入りだったファミコンソフトの「オペレーション ウルフ」を、
A君に渡す事にした。
しかし、決意したものの、なかなか行動に表す事ができなかった。
1日、2日、3日と時間だけが過ぎて行く。
謝るタイミングがうまく見つけられなかったのだ。
いや、タイミングを見つけようとしなかっただけなのかもしれないけど……。
結局私は怖かったんだと思う。
でも、そんな私を助けてくれたのはやっぱA君だった。
A君はこの前喧嘩した時の事なんて、おくびにも出さなかったばかりか、
私に今までありがとうと、その様に言うのだ。
もうね、私と言う人間がどんなにちっぽけな存在だったのかを実感したね。
謝るどころか、逆に向こうに感謝されてしまったなんてさ。
おかげで私はクラスの中だというのにバカみたいに泣いてしまったよ。
その日の放課後、この前のやり直しというわけじゃないけど、
A君や、T君、それにH君らも含めたメンバーでファミコン大会を行うことになった。
事実上、A君と遊ぶ最後の機会である。
この時もいつも通りファミコンで遊ぶだけのものだったけど、
今までで一番楽しく遊ぶ事ができた。
帰り際に私は「オペレーション ウルフ」をA君にプレゼントした。
別に前の事を引きずっていたわけじゃないけど、
まぁ、いわゆるカッコつけたかったんだね。
A君ばっかにカッコいいところは見せたくないと。
でも、A君は喜んでくれたんだけど、貰うだけなのは嫌だったようで、
結局、A君が持っていた「スーパーリアルベースボール'88」と交換する形になった。
A君が転校して早10数年。
私はA君と交換したゲームソフトを今でも大切に持っている。
↑コレ
例え、世の評価がアホみたいに低いク○ゲーだとしても、
私にとってこれはサイコーのゲームなのだ。
バップ社と言えばスパモンを出している所だけど、それすらも気にしない。
挙句にゲームが途中で止まったり……、なんて事も一切気にしないよ!?
本当はちょっとだけ、なんかハメられた臭いと思ってるんだけど、
私はA君を信じる事にしているよ。
……うん。
そんな訳で子供の頃の懐かしい思い出話でした。
まぁ、本日はレビューとはかけ離れていたので、
「スーパーリアルベースボール'88」のレビューはまた近いうちにでもします。
このゲーム、思い出話だけで終わるのは勿体無いほどのゲームですので。
ちなみにA君とこの前会ったんだけど、オペウルもう持ってないって。
ヽ(`Д´#)ノ ムキー!!
その2へ続く。
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ごっこ遊びに似たような事を私もした事があります。
当時は夢中で日が暮れるまで遊んだ気がします。
何かと喧嘩が絶えなかったような・・
そしていつの間にか仲直りしてましたね。
男は楽ですよね〜
それにしても友達とは良いもので、いくつになっても友は友。
蹴りを入れたのはチョッとアレですが
オペウル失くされたんだから、これで貸し借りなしでしょうか。
そして、その2へ続く〜。
中身に期待?ですか笑
自分も良く特撮とかアニメのキャラになりきって遊んだ事があります。
ほんと懐かしい。
A君が転校しても友情は変わらなかったようでそれだけは安心しました。
オペウルは…残念でしたが。
ありがとうございます。
今後ともご贔屓にお願いいたしますね。
>テリーさん
やはり子供時代は少なからずそういった遊びを過したものなんですね。
喧嘩が絶えなかったことも今となってはいい思い出ですね。
>sergeantさん
これで貸し借り無しですかねw
蹴りを入れた事は向こうも覚えていたみたいで、
会った時に散々言われましたよw
でも、本当に幾つになっても友は友ですね。
中身がこれがまた凄いんですよ。
その2も近いうちにUPしますのでお楽しみに♪
>クリームころすけさん
オペウルはどうやら売ったか捨てたかしたらしいですね……。
ゲーマニとしてはちょっと勿体無いと思ってしまいます。
でも、久しぶりに会って向こうもちょっと興味を持ち出したようで、それだけが心の救いですねw
何か…とってもイイ話ですねぇ(つω`。)
いつもは声出して笑いっぱなしなんですけど
ちょっと感動してしまいました。
なんか小さな男の子の友情っていいなぁ、って。
(この話はネタじゃないですよねっっ!!??)
過去記事にコメしてすみませんm(_ _)m
PS;実は恥ずかしながらゲームブログ書いてるんですが…名乗らないのもアレなので名前にリンクしておきます…変なブログなんでちょっと抵抗が(><)
過去記事にコメントありがとうです。
過去でも全然かまいませんよ〜。
ちなみにこの話は全くネタではないのでご安心をw
みきたんたんさんもブログ書いていらしたのですね。
早速覗いてみます!
僕のブログちょっと気分がいされると思いますが、
書いてます♪またのぞきに来ますね。
今後ともご贔屓にお願いいたします。