前回は個人的な思い出話に重点が置かれていたので、
今回はレビューに重点を置いて話を進めていきたいと思います。
ファミコンで初めて正式に実名選手の使用が許された野球ゲーム。
であると同時に、プロ野球12球団認定の面白野球ゲーム……、と言う事になっています。
しかも、ファミスタで使われる名前が4文字制限だから、
このゲームも5文字以上の名前の選手は省略されている……、と言う事もありません。
実名選手を売りにしているだけあって野球ファンにはうれしい限りです。
(ちなみに私の場合は野球ファンと言うほどでもないですけど)
そして、売りにしている所は何も選手が実名と言う点だけではありません。
そう。
リアルを追求しているのです。
この野球ゲームには数々の試行錯誤を行ったと思われる形跡が見て取れるのですが、
ただ残念な事は、その試行錯誤がことごとく失敗している上に、
逆にゲームのバランスを著しく崩壊させ、
史上最凶の(世間一般で言う所のク○ゲー)野球ゲームに早代わりしている事。
ぶっちゃけちゃうと、試行錯誤なんか本当にしたのかも怪しいんだけど、
まぁ、一応斬新的要素は詰め込まれているからそう言う事にしておきます。
でも、つい最近気づいたのですが、これを出した所は、
『元祖西遊記スーパーモンキー大冒険』でもお馴染みのバップ。
絶対試行錯誤なんてしていない!!
てな事に気づきました。
さすがはバップです。
既に史上最凶の名に相応しきゲームを作ったと言うのに、
それだけでは飽き足らず、野球ゲームにもその勢力を伸ばしてきたわけです。
しかも、日本野球機構と言う後ろ盾を得て……。
さて、ゲーム内容に触れましょうかね。
ゲームをセッティングすると、カッコいいBGMが流れ、
バックに東京ドームのグラフィックが映し出されている
タイトル画面をお目にかけることができます。
さすがは承認を得たという事もあって、東京ドームも東京ドームしています。
と言うより、実在の球場を始めてゲームに登場させたのもこのゲームだったと思います。
今となってはなんも珍しくはありませんが、
これは当時としては非常に画期的でした。
ただ、このゲームには東京ドームしか登場しませんけどね……。
さて、ハッキリ言ってプレイ開始までは別段不満はありません。
むしろ、ここまで入れ込んで作った事に当時は感動したものです。
選手の実名は言うまでも無く、球団選びも分かりやすく表示されているし、
スコアボードも丁寧に作りこまれています。
そう。
ここまでは。
チャンチャチャチャチャーチャ♪
チャンチャチャチャチャーチャ♪
BGMも独自のアレンジが施されていてとても良い雰囲気です。
さぁ、リアル野球ゲームとやらの真髄を見せてもらおうか!!
…………。
……おや?
私の目が腐りましたかな?
なんだか魔球を投げてくるピッチャーがいるように思えるのは……。
これをどう説明したものかなかなか難しいのですが、
とにかく尋常じゃない曲がり方をするのです。
例えるならば、蛇のくねくね具合みたいな感じ?
こう、まっすぐ飛んできたと思ったら、急激に左方向へ半円を描いて進路を変え、
そこからさらに軌道を修正するみたいな。
―これのどこがリアルだと?
ハッキリ言って、こんな魔球を打てる筈がありません。
もしかりに弾道を見極める事ができたとしても、
このゲームにはパワプロのハシリみたいな高低差の概念が取り入れられており、
ピッチャーが投げた球をホームベース上にあるマークに
合わせて打たなくてはならないのです。
まぁ、この辺りは結構リアルっぽいですが、
ボールはハンドボール並みにデカイのに(この時点でリアルじゃない)、
当てるのが難しかったりします。
で、そうかと思えばホームランが簡単に連発できちゃったり。
もうね、バランスがイミフです。
しかも、リアルじゃない具合に遥か彼方にまでかっ飛ばせます。
ちなみに、アウトになった時は、
ブビィッーーーーーーという尋常じゃないぐらいなやかましい音が鳴り、
選手が神隠しにでもあったかのように消え去るという現象にもお目にかかれます。
そして、極め付けが投球と守備。
先ほどのコンピューターと同じようにこちらも魔球チックな事ができるのかと言えば、
まぁ、多分無理でしょうね。
できるのかもしれませんが、
その為には、高橋名人以上の連射技能を身に付ける必要があるのではないかと。
このゲーム何を血迷ったか、
投球で変化球をつける為にボタンを連打しなければならないのです。
投げたい方向にボタンを連打すればするだけ曲がると言う仕組みなのですが、
ハッキリ言って変化球を付ける為に毎回連打していたら指が持ちません。
疲れます。
しかも、ちょっとぐらいの連打じゃ変化はあまりないときたもんだ。
何故こんな仕様にしたのでしょうか。
押しっぱなしじゃだめだったのかしら?
そんなわけで理不尽極まりないのです。
守備もちょっと独特なんですが、
捕球する時にいちいちAボタンを押さなければならないんですよね。
まぁ、ボールをキャッチする感じだからリアルと言えばリアルですが、
バップを甘く見てはなりません。
全ての捕球でボタンを押すことを要求されているのです。
例:一塁から本塁まで順番に送球する場合
一般の野球ゲームの場合。
投げる時にボタンを押すのみ。
このゲームの場合。
投げる→Aボタン押して取る→投げる→Aボタン押して取る→投げる……。
と言った具合です。
なので、メンドクセーことこの上ありません。
そんなわけで理不尽極まりない、
あまりリアルじゃないリアル野球ゲーム。
いやはやこのゲーム、もらった物で良かったものの、
発売日に定価で買っていたら血反吐はいちゃいますね。
ただ、良いか悪いかは別として、
当時としては斬新的だった要素は盛り込まれていました。
ちょっと変な仕様とか、ありえないぐらいにリアルじゃない所もありますが、
野球ゲームにリアルを求めていない方、
また、野球は好きじゃないけど、バップが好きな方にはお勧めできる一本です。
ちなみに、『スーパーリアルベースボール'88』以降の作品は登場しませんでしたが、
同じ会社からこのゲームの悪い部分を色々引継いだゲームは存在してたりします。
『スーパーリアルベースボール'88』評価:☆☆
発売・バップ
ジャンル・スポーツ
発売日・1988年7月30日
定価・5,500
2008年08月11日
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なんと言いますか
、、、厳しい?
って感じのゲーム、というのが私の印象です。
大洋だとか南海だとかなんだか時代を感じさせますな。
あの西遊記を出しているメーカーは怪しさ爆発ですねwww
でもまさか西遊記と同じところだったとは!
投球のたびに連打しては指がもたないし、魔球を投げられるのも困るしで
いやはや、凄まじい完成度を勝ち誇っているかのようです。
趣味は無料ゲームのガンツと申します。
ゲーム動画を紹介するサイトを運営しているのですが、よろしければ相互リンクをして頂けないでしょうか?
失礼ながらこちらは極東ゲームレビュー館様へのリンクを掲載させて頂きました。
ご検討よろしくお願い致します。
趣味は無料ゲーム
中身が思い出を腐食しそうな感じのゲームと私自身も思っておりますので、中身を知っているのならば尚更コメントが出せないのも無理もありませんw
心温まりました?w
>テリーさん
確かに時代を感じさせますね〜。
最近PS2のプロ野球スピリッツ2004クライマックスをやっているんですが、当時の選手の面影ももう有りはしませんよ。
……当たり前なんですけどねw
>クリームころすけさん
そうです。
スパモンと同じところです!
そう思うと、雰囲気が似てると感じちゃうから不思議です。
>sergeantさん
フリですかw
まぁ一応、リアルっぽいところも勿論有るんですけどね。
あからさまにこれは……と思う所が多々あったりして。
それはそれは凄まじい完成度です。
>ガンツさん
初めましてガンツさん。
リンク全然かまいませんよ〜。
むしろしていただいてありがとうございます。
こちらも早速リンクさせていただきますね。
追伸
相互リンクが解除されておりましたので、残念ながらリンクを削除させていただきました。
運営しているのですが、もしよろしかったら相互リンクして頂けないでしょうか?
サイト名:タイピングで無料のゲームをしよう!!
(サイト名が長い場合は「タイピングで無料のゲーム」
もしくは「タイピング無料ゲーム」でも構いません。)
URL :http://taiping.web.fc2.com/
サイト説明
オンライン型、ダウンロード型のタイピングゲームリンク集です。
そちらへのリンクはすでに以下の2つのURLに設置済みです。
http://taiping.web.fc2.com/
http://taiping.web.fc2.com/entry/243.html
是非よろしくお願い致します
スーパーリアルベースボール惚れました笑
店で見かけたら買っちゃう候補に入れます笑
マニアにはたまらないかもしれないですね、こういうの笑
バップに反応するあたりが、もう流石ですね(笑)
しかし、バップを好きな方にはお勧めというのは…探してみる価値ありということでしょうか(笑)
初めまして。
相互リンク了解いたしました。
こちらも早速リンクさせていただきますね!
>ふじおかさん
マニアにはたまらないと思いますよ〜。
野球ゲームの類は比較的安値で買えるものが多いので、是非一家に一本!
>gunchangさん
ゲーム性よりもネタが命!
と言う方なら先ず気に入るかと思います。
そういった意味では、このゲームはなかなか素晴らしいですよ♪
恐らくgunchangさんも気に入るかと思いますので探してみる価値はあるかとw