ファミコンブーム全盛期。
出せば売れるかのごとく数多くのゲームが作られた。
特に野球ゲームなどの多くは
ファミスタの亜流と呼ばれたぐらいに
ファミスタを真似ただけのゲームが濫立していた。
しかし、今回紹介する『ファミコン リトルリーグ』は
そんな流れとは無縁な、独自の道を突き進んだゲームであった。。。
解説:
『ファミコン リトルリーグ』
1989年の作品。
『本格アドベンチャー野球ゲーム』と銘打った、独特のシステムが売りの野球ゲーム。
当時、ゲーム会社とは無縁だった二条建設(現ニージョー)が
ファミコンブームに便乗して開発したゲームである。
当初は、ファミスタのシステムをそのまま拝借して世に出そうとしていたが
二条建設常務取締役の田中鶴米氏が、それじゃまずいだろうと言う事で
野球ゲームを一から根本的に見直す形で制作する事になった。
そしてその結果、以下の結論に至った。
一、ファミコンは子供の方がユーザーが多いのだから
プロ野球よりもリトルリーグのほうが浸透しやすいのではないか?
二、昨今ブームのRPG的な育成要素を入れると
より面白い物が作れるんじゃないの?
三、アドベンチャー要素を入れたら
マイコンユーザーを取り込む事ができると思うよ?
四、この際、野球ゲームと言う枠にこだわらず
垣根を越えて制作してみたら斬新的かも?
……以上の要素がアイディアとして盛り込まれ
ファミコン史上初のリトルリーグを題材とした
アドベンチャーとシミュレーションが融合した野球ゲームが誕生したのであった。
説明書より:
主人公シロウは、下町リトルに所属する熱血球児。
つまりあなたの代わりとなってチームのみんなを引っ張ってくれる男の子です。
ゲームの目的は、リトルリーグ東京連盟秋季大会で優勝を収める事。
しかし、易々勝利の栄光を手にできるほど世の中は甘くはありません。
なんと言っても恐ろしいのは強豪東京リトルの存在です。
そしてあまりの強さに、あなたは途中で投げ出すかもしれません。
しかし、東京リトルにはあなたの幼友達であるトシュくんがいるのです。
あなたと戦う為に、彼もまた練習をしているので、むげにしてはいけないのです。
さぁ、夢の舞台へ駆け上がりましょう!
内容:
ゲームは、野球ゲームといいつつも、蓋を開けてみれば
野球少年を主人公としたアドベンチャーゲームだったりする。
最初、下町リトルのメンバーが不足しているので
まずは、メンバーを集めて下町リトルを立て直すところから始めなければならない。
なお、このアドベンチャーパートで、仲間を全て集める事ができると
コマンド覧に「れんしゅう」と「しあい」が加わる。
「れんしゅう」は、その名の通り野球の練習をする事ができる。
ただし、練習をする為には、仲間達との友情ポイントをためなければならない。
仲間と会話すると選択肢が現れるので
一番良い回答をすると友情ポイントが増える仕組みだ。
だいたい、一度の会話で5ポイントぐらいは貰えるので
それを100ポイント集めると一回練習ができる。
ただし、練習を選んでも能力がどれぐらい上がったかが表示されるだけ。
そして、「しあい」は、大会へ出場するためのコマンド。
このコマンドを選択すると、以降は大会モードへと移行し
全3試合を戦い抜いていく事になる。
大会モードでようやく野球ゲームらしくなってきたが
プレイヤーは、ピッチャー(シロウ)だけしか操作できない。
その他メンバーの操作はコンピューターが行う事になる。
なお、その他メンバーの能力は
アドベンチャーパートでの成果にかかっているわけだが
殆ど運なのであまり気にしなくても良いだろう。
ちなみに東京リトル戦では
試合の成否にかかわらず下町リトルが優勝するが
5回裏までに得点がリードしていないと、強制的にゲームオーバーになる。
(5回裏以降はいくらやられてもO.K)
感想:
アドベンチャーモードでの仲間探しは
往年のアドベンチャーゲームを彷彿させるかのごとく理不尽な内容。
そして、友情ポイントを用いた育成要素はだるいだけ。
野球がやりたいのに、大会ではピッチャーしか操作できない。
しかも、こっちがいくら抑えても
コンピューターの馬鹿思考によって逆転される悲劇。
……と言ったように、全てが裏目に出たこのゲーム。
しかし二条建設は、このゲームに手ごたえを感じたのか
現在までに、スピンオフ作品を含めて56本を発売したのだ。
あな恐ろしや。
裏技:
タイトル画面でIIコンマイクに向かって
「野球は三振とホームランだろうが!」
と叫ぶと、主人公の名前がゴロウになる。
おまけ:
全リトルリーグシリーズ一覧表。
1.『ファミコン リトルリーグ』(FC)
2.『ファミコン リトルリーグ2』(FC)
3.『MSXリトルリーグ』(MSX2)
4.『ファミコン リトルリーグ3』(FC)
5.『リトルリーグ 〜東京リトル編〜』(GB)
6.『リトルリーグ 〜下町リトル編〜』(GB)
7.『リトルリーグ1・2』(PCE)
8.『リトルリーグエンジン3』(PCE-CD-ROM2)
9.『メガリトル』(MD)
10.『シロウくんのクイズでポン』(FC)
11.『スーパーリトルリーグ』(SFC)
12.『スーパーリトルリーグ2』(SFC)
13.『スーパーリトルリーグ3』(SFC)
14.『スーパーリトルリーグ〜情熱の翼〜』(SFC)
15.『スーパーリトルリーグ〜新たなるリトル!?〜』(SFC)
16.『公式リトルリーグ777』(メガCD)
17.『帰ってきた ファミコンリトルリーグ1.2.3』(SFC NP)
18.『リトルリーグ〜君の瞳は一万ボルト〜』(PS)
19.『元祖リトルリーグ』(PS)
20.『少年野球〜リトルリーグシリーズ〜』(SS)
21.『リトルリーグ64』(N64)
22.『シロウくんのスーパークイズでポン』(SS)
23.『シロウくんのスーパークイズでポン』(PS)
24.『ニージョーオールスターズバトル』(NG)
25.『実名!リトルリーグ'97』(PS)
26.『実名!リトルリーグSS』(SS)
27.『リトルリーグコレクション』(PC-98)
28.『実名!リトルリーグ'98』(PS)
29.『実名!リトルリーグSS2』(SS)
30.『リトルリーグカード』(GBC)
31.『リトルリーグをつくろう!』(PS)
32.『ときめきリトル』(SS)
33.『スーパーリトルリーグ』(WS)
34.『リトルリーグをつくろう2』(PS)
35.『10周年!リトルコンプエディション』(Windows)
36.『スーパーリトルリーグ2』(WS)
37.『スーパーリトルリーグ3』(WS)
38.『ドリキャスリトル』(DC)
39.『ハイパーリトルリーグ えっ、僕が主人公!?』(PS2)
40.『ハイパーリトルリーグ えっ、キミも主人公!?』(PS2)
41.『ドリキャスリトル2』(DC)
42.『スーパーリトルリーグコレクション(1.2.3)』(GBA)
43.『ハイパーリトルリーグ 〜終わらない夢、嵐のデッドヒート!』(PS2)
44.『シロウくんとトシュくんのクイズで直球勝負!』(PS2)
45.『俺が監督だ!みんな集まれ、夢のリトルリーグ』(GC)
46.『ハイパーリトルリーグ 西国リトルの挑戦!』(PS2)
47.『ハイパーリトルリーグ 下町リトル最後の戦い!』(PS2)
48.『スーパーリトルリーグDS』(DS)
49.『ウルトラリトルリーグ 帰ってきた下町リトル!』(PS2)
50.『これがバッティング! みんなでリトル』(Wii)
51.『スーパーリトルリーグDS2』(DS)
52.『ウルトラリトルリーグ2』(PS2)
53.『これがピッチング! みんなでリトル』(Wii)
54.『ウルトラリトルリーグ'2008』(PS2)
55.『リトルリーグWii』(Wii)
56.『リトルリーグシリーズ 超ハイパーリアル野球〜情熱の白い球〜』(PS3)
以上。
それはそうと・・・どこかで聞いたことのあるような物語ですなwww
リトルリーグに目をつけるなんてさすが二条さんですね☆
人気の企画→今流行のRPG要素→他社にないオリジナル要素→パソコンで人気の企画→最初の企画はどこ行った?…という流れがファミコンバブリーで最高です(笑)!!!!
シリーズは、かなり楽しまれたのでは?22・31・32辺りで何のゲームかさっぱりわからなくなっているあたりも最高ですね。
シリーズの中で実名リトルリーグってありましたが、正気とは思えない感じもGJ!
何となく最後の56個で苦労されたのではないかと想像してしまいました(笑)
もうお分かりの事かと思いますが、物語は大体メジャーを参考にしておりますw
リトルに目をつけたのは、たまたまです。
そう、たまたまw
>gunchangさん
お褒めいただきありがとうございます。
クイズネタやときめきリトルとか、もう自分でもなにやってんのか分かんなくなってますが、まぁ、そんな迷走した企業の気持ちになって考えてみましたw
しかし、よく見てますねw
>黒猫さん
実を言うと、そこは突っ込まれないだろうと思っていましたw
ホント良くみてますねw
実名つったって、リトルなんだから、みんな知らねーよみたいなねw
>そうてんさん
苦労しました。
それだけで2時間以上は思考しましたw
後半ぐらいになるともうテキトー感が出ていますよねw
それにしても、56本も乱作するとは二条建設恐るべし。
私的にはドリキャス版をプレイしてみたいです。
でも、ドリキャスリトルは良作かもしれませんよw
まさか、リトルだけなんて事は無いと思いますが、それはそれですごい。
・・・多分二条ジョウさん次第だと思いますが(笑)
恐らく、この先紹介する事もあるかと思いますが、仰るとおり、私の胸三寸でございますw
(ハラを抱えて、という意味でw)
私も芸風は二条派に傾倒しているんですが(勝手にw)
今後も芸術的なくだらなさの最高峰を目指して
頑張りたいと思います♪(≧m≦)
いやでも、私もホントネタ的にくだらないものが大好きなので、ぜひとも最高峰目指してくださいw
と言うより、もうその域だと思いますがw