第7戦目は、つるべー君が選ぶあのテーブルゲーム!
そのテーブルゲームとは……。
ジャカジャカジャカジャカジャカジャカ……。
ジャン!
『オセロ』!
ファミコンのオセロゲーム!
もはや説明の必要が無いぐらいにただのオセロゲームであります!
「おい!ここに来てオセロかよ!!」
「そうですが……、それが何か問題でも?」
「いやお前、第2戦目の時に散々ピンボールは盛り上がりに欠けるだの
10番勝負には相応しくないだのと言ってたじゃん。
このオセロはあきらかにそれと同じ部類だと思うんだけど?」
そうです。
記憶に新しい事ですが、つるベー君は第2戦目の時に
私が選んだピンボールに散々ケチを付けていたんですよね!
その彼が、この第7戦目と言ういよいよ盛り上がってくる段階で
まさかのオセロゲームを持ってくるとは!
驚き桃の木バギ真空閃でありますよ!
「あん?あんなピンボールと比べんなよ!つかオセロを舐めんなよ!」
「……えっ?」
「お前オセロはな、古くから似たようなゲームがあっけどよ、
長谷川五郎さんが現在のルールにしてくれたんだよ。
それこそ一朝一夕で今日のスタイルになったわけじゃないんだよ。
そこんとこ分かってんの?わからいでっしゃろか!?」
なんだか、非常にめんどくさい展開になっちゃった!
いや勿論、私だってオセロは嫌いじゃないですよ?
でも、ピンボールはダメでオセロは良い理由がワケワカメです。
つか、オセロはテレビゲームじゃなくてもできるんだから
それこそ10番勝負に持ってこなくてもいいんじゃね?
とは思いますがね!
……まぁでも、めんどくさいので
この件はこれ以上突っ込まない事に致します。
オセロも対戦物ですし
全く盛り上がらないゲームってわけでもないでしょうしね。
……それに、実を言うとオセロは得意な方だったりするんですよね私。
「んじゃオセロやるか。
私もなんだか急にオセロがやりたくなってきたし」
「おっ、ようやく長谷川さんの魅力に気づいたか!?」
――ふん、んなわけねーだろ。
貴様を叩き潰すのにオセロが最適だと思ったからに決まってるだろーが。
「そうだね。長谷川さんの偉大な功績は称えるべきだよね」
「ああ、長谷川さんへの感謝を忘れんなよ。
俺達は長谷川さんのおかげでオセロができるんだからな。
あと、第7戦目にオセロを持ってきた俺への感謝も忘れずに」
――ふん、ドカスが。
子供の頃、“卓上の魔術師”と呼ばれたこの私の腕を知らずによう言えるわ!
「ああ、長谷川さんに感謝。お前に感謝だな」
「ふっ、二条さん、何だか二条さんが長谷川さん並みに輝いて見えますよ」
――全くおめでたい奴だよ、お前は。
と言うわけで、第7戦目はオセロゲームで勝負です!
今回の勝負は、
通常のオセロゲームと同じく
対戦で盤上の石をより埋め尽くした方の勝利となります。
黒石が先攻、白石が後攻となりますので
その取り決めは公平を規して、まずジャンケンで行うものと致します。
ジャンケンの結果、私が先攻の黒。
つるベー君が後攻の白となりました。
では、真剣勝負の一発勝負、10番勝負の第7戦目、開始です!
「さーて、んじゃ私からだな、……ほりゃ!」
「なんの、ほい!」
「ふむふむ、ならばこれで!」
「……そうきましたか!!なら僕はこれで」
「ほほぅ、ならばほれ!」
「ほい!」
「ふむ……」
つるベー君も私もテンポ良く打っていきますが
しばらく打ち続けていると、私に一つの疑問が沸き起こってまいりました。
それは、つるベー君が全くのトーシローなんじゃないか?
……って疑問が!
でも、オセロを勝負に持ってきた上に
長谷川さんやオセロを熱く語っていたワケですから
そんな事はないと思うのですが……。
しかし、それにしたってね。
「おほっ!序盤から調子がいい感じ。
もう殆ど白じゃん!一方二条さんは……、ご愁傷様ですw」
――つるべーよ、これはネタなんだよな?
そうだ、そうに違いない!
わざと素人の様な打ち方をして、口では出来てるぜ俺様風な事を抜かす
そう言う分かりにくいネタを今お前は実行しているだけなんだよな?
そんで最後には私をビックリさせるんだろ?
ああ、そうだそうに違いない!
お前は、時々分かりにくい時があるけど、これはマジ騙されたわ!
恐らく100人中99人が、お前を本気でトーシローだと勘違いするだろうよ。
「だが、私はお前が最初に言っていた伏線に気づいた!
だから私は騙されない!!」
そう。
普通なら、ただ多く取ればいいとか
“辺”をとりあえず取ればいいと言う打ち方は典型的な初心者が陥りやすい事。
しかし、それを伏兵として別な策を講じているのだとすれば……。
――これは、私以上にできる!
「伏線?何を言っているのか分かりませんが
二条さん今結構なピンチですよ?」
――しかし、私もそれなりには鳴らした腕。
卓上の魔術師と呼ばれた私の腕前を見せてやるぜ!
そして……。
「……どうやら、私の考えすぎだったようだな」
「まさか、長谷川さんの祝福を受けたこの俺様が……」
と言うわけでこの戦い、黒:49石、白:15石で
私の圧倒的勝利と言う形で決着がつきました。
第7戦目は私の勝利です!!
「……やっぱ付け焼刃はダメですね。
どうやら僕が一番オセロを舐めていたようです」
そして、つるベー君は語りだします。
「……でも、運やその時の調子に左右されないゲーム、
つまり本当の意味で10番勝負に相応しいゲームで戦いたかったんですよ僕は。
そして、お互いの力量が拮抗しているゲームなら
例えオセロでも10番勝負において、必ず盛り上がると踏んだんです。
ただ、僕の誤算は二条さんが素人じゃなかったって事。
僕はね、自分が素人でも負ける気はさらさらなかったんですよ。
だって二条さんも素人だって思っていましたから。
素人同士の戦い……、右も左も分からないオセロと言う盤上で
素人同士だからこそ起こる予期せぬハプニングと白熱のバトル。
こりゃあ盛り上がると思ったんですよ。
……ところが、貴方は素人ではなかった。
初めこそ僕が優勢で、これは当初の予定とは違うけど勝てば官軍だから良いか!
なんて思わせておいて、最後は全部おいしい所を二条さんが持っていく……。
僕の大誤算ですよ!!最後は一方的な僕の大敗北でしたよ本当に!!
おかげで全く盛り上がらなかったし!ちくしょーめ!!」
私は彼の語りがどこかメンドクセーなと感じてはいたものの
一方的に負けたつるベー君がどこか哀れで、邪険にはできないのでありました。
続く。
【第7戦 結果】 | ||
二条 | 勝ち | |
つるべー | 負け | |
【トータル】 | ||
二条 | 3 | |
つるべー | 4 |
記事が気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。
私も、とりあえず辺を取っていきます。(^-^;
それが典型的な初心者が陥りやすい事だったとは・・・。orz
僕も実はオセロは得意な方なので、よく解る話ですね。
次の対決で勝率を五分に戻せるかどうかが気になるところです。
ありがとうございます。
辺をただ取るんじゃないと言う事だけでも知っておくとずいぶん違うんじゃないかな〜とは思います。
勿論、辺を取らない事が全てと言うわけではないですけどね。
……まあ、私も言うほど強くは無いんですけどw
>黒猫さん
オセロが得意でしたか!
これは偉そうな事が言えなくなってきましたw
でも、間違った事を言っていなかったようならそれで一安心ですw。
>sergeantさん
意外にもトントンな勝負になってきました。
まさかのオセロでの勝負が私の助けになったようです。
次辺りがまさに天王山と言えるかもしれませんねw
しかし、自分の予想を裏切って二条さんの総合勝利、期待していいですかね?
そうですよね、アレ、殆ど決着付いてますよねw
ちなみに私の勝利は期待しないでくださいw