それまでドラゴンボールのゲームと言えばカードバトルが主体のRPGが主流でしたが
ドラゴンボールでも本格的な対戦格闘ゲームが登場する事になりました。
それがこの超武闘伝。
ストIIに代表される格闘ゲームがブームを巻き起こしていた当時において
バトルモノを扱っていたドラゴンボールが格闘ゲームになるという事も
必然であったと言えましょう。
この超武闘伝が発売される少し前にも
ファミコンからデータック専用の『激闘天下一武道会』と言う
バーコードを扱った対戦型のゲームが出ていました。
ドラゴンボールのゲームにも
このブームの影響があった事がうかがい知れます。

アニメ、ドラゴンボールの合間に流れるCMは
ロート子供ソフトとケロッグコーンフロスティと相場が決まっていたわけですが
そんな相場が決まっていた中に、たまに新作ゲームのCMが流れる事がありました。
そう!ドラゴンボールの新作ゲームのCMが!!
世間一般じゃどうだか知りませんが
私はこのCMを見てドラゴンボールの新作ゲームの情報を得る事が殆どでした。
そして、その殆どの場合、……と言うか当時は全てですが
初めて見るゲーム画面に釘付けとなり、カッコイイBGMに周りの雑音は消え
購買意欲をそそるナレーションで私はノックアウトしていたのです。
この超武闘伝のCMも例外ではありません。
3DCGで描かれた悟空とセルのバトルに、ゲーム画面を盛り込んだ迫力満点のCM。
CMが流れる度にテンションはMAXとなり、そのゲームを想像しながら
発売日までの日をただひたすら待ち続けていたのです。
ドラゴンボールの新作ゲームのCMと言うのはそれぐらい私に影響を与えていたのでした。

しかし!何と言う事でしょうか!
発売日に買いに行ったと言うのにも拘らず
あまりの人気にどこへ行ってもこのゲームが売っていなかったのです!
しかも、メーカーにも在庫が無いと言うありさま。
私の記憶が確かならこのゲームは、再発売と言う形になった程品薄状態だったのです。
どれぐらいの日数を待ったのかは忘れてしまいましたが
再発売された日が平日だった事もあり
親に並んで買ってきてもらった記憶があります。
それでようやく手に入れることが出来たゲームでした。
さて、そんなこんなで手に入れた超武闘伝。
操作がおぼつかないながらも
ファミコンでは味わえなかった雰囲気にすっかり魅了されてしまいました。
ドラゴンボールのキャラクターを自分で操作する楽しさと
アニメさながらの迫力ある演出。
キャラクターにボイスが使われたのもこのゲームが初めてで
それだけでも熱かったものです。
また、ただの格ゲーで終わらないのもこの超武闘伝。
独自のシステムを搭載する事により
原作やアニメの雰囲気を壊さないバトルが堪能できます。
デュアルスクリーンと呼ばれる画面分割で、地上戦、空中戦は勿論の事、
近・中・遠距離の距離間を設ける事によって広い舞台での戦闘を可能にしました。
Xボタンを押すだけで地上戦と空中戦の切り替えができ
LやRボタンを押すと、キャラクターがダッシュ移動すると言うそんな所も
ドラゴンボールの世界観とうまく調和したシステムだと思いました。

また距離によって出せる技も変わるので
距離間を駆使したバトルが楽しめるのも特徴です。
近距離からの一撃離脱、そして遠距離から必殺技をぶちかます!
……と言ったドラゴンボールさながらのバトルが展開できるのです。
つまり、斬新的なこれらシステムが
全てドラゴンボールの世界観を生かすのに一役買っていると言えるわけです。
普通の格ゲーとは一線を画しているので
格ゲーを好む人から見たらこれらシステムがどのように映るかはわかりません。
ただ、キャラゲーと言う側面から見れば
このゲームは非常に良く出来ていると感じます。
また、ドラゴンボールファンとして言わせてもらえれば
普通の格ゲーではなかったからこそ、面白いと感じたゲームであるとも思います。
とりあえず、キャラそれぞれに原作通りの個性があるのが凄く良い。
それは必殺技に限らず、防御コマンドでもそれが生かされている点。
例えば、人造人間20号(ドクターゲロ)なら相手が放った必殺技を吸収できるし
18号ならバリアで無効化できるなど、そのキャラにしかない個性を
ちゃんと盛り込んでいる点が妥協して無いなと思いました。
キャラゲーにおいて一番大事なことは妥協しない事。
個人的にゲーム性がいかに良くても
キャラゲーの持ち味を殺したゲームには愛着がわきません。
それゆえにこう言った細かい所で妥協しない事が
実は一番嬉しく思ったりもするわけです。

ちなみにバリアに限らず、防御コマンドは入力の仕方を覚えれば簡単ですから
対戦とかだと必殺技が意味無くなっちゃうって言うアレな部分もありますが
まあ、必殺技の応酬に頼るだけでは決着が付かない
救済システムとして見ましょう。
その後の続編に比べ、スピード感はまだそれ程でもありませんが
それでも当時としては充分満足が出来た作品でした。
……と言うか、今やっても充分面白いですよ。
あっ、ただ、一つだけ当時イヤだった事があります。
それはコンティニューをする際の18号のボイス。
戦いに敗れると18号が「続きやんの?」と訊いてくるのですが
コンティニューをすると「そうこなくっちゃ!」って言うんですよ。
これをうちの父親が真似をするんです。
親の前で武闘伝をしようものなら
敗れた際にオヤジボイスで聴かされるハメになるんですよ。
これが当時、鬱陶しくて仕方が無かったのです。
まあ、18号のボイスがイヤなわけではなく
うちの父親が物真似をして私のプレイを邪魔するのがイヤだったわけですがね。
とりあえず、この18号のボイスと
プロローグ画面での「いっちょやってみっか!」って言う悟空のボイスが
もの凄く印象に残っているゲームであります。

あと、このゲームの裏技コマンドは
テキトーにグチャグチャやるだけで
出来てしまうと言うのも非常に印象的でした。
まぁでも、ちゃんとコマンドも頭に入っていますけどね!
『ドラゴンボールZ 超武闘伝』評価:☆☆☆☆
発売・バンダイ
ジャンル・対戦格闘
発売日・1993年3月20日
定価・9,800



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今からすると、かなりの高値ですが発売日には品薄状態・・・。
さすがドラゴンボール人気は凄いですね。
VCでは配信されてないみたいですね。(ToT)
やっぱり版権の問題があるんでしょうね。
あの頃は人気絶頂でしたからねぇ。
それに高値でも、お金を出すのは親だったわけで、当時のちびっ子は気にせず、親を調略したんでしょうねw
まぁでも、武闘伝の時ぐらいだったと思います。
品薄だったのは。
あとVC、ドラゴンボールだけでなく、キャラ系はなかなかきませんよね。。。
ユニークを越えて迷惑になることも多々あるので、まいる時もありますw
私も心待ちにしていた口ですが、まさかの再発売まで待たなければならなかったという。。。
それだけ当時人気があったんですよね。
CM見て、絶対面白そうって感じでしたモンねw