プリズム・アーツが発売したレースゲームの一つでその初作品。
初期のリッジレーサーを彷彿とさせるレースゲームとなっています。


彷彿とさせるというかリッジをパクったんじゃないかと思うぐらいに
色々な部分で酷似しているゲームです。
グラフィックは言うに及ばず、システム周り、操作感、全体的な雰囲気、
あらゆる面でリッジにソックリ。
最初のゲームなので、リッジを手本としたんだろうという事がうかがい知れますが
残念ながらゲームの中身的には遠く及んでいません。
ソックリではあるけれども、どこか劣化感が漂うそんなゲームです。
このゲームも、リッジと同じ様に
ドリフトを使ってのコーナリング、ライン取りが基本となります。
しかし、リッジと違って、それがやたら難しい。
リッジのようにドリフトの爽快感を求めてやっても
ドリフトなんかできずに姿勢を崩すなんて事もしばしば。
コースは狭いのにライバル車がまとまって走ってるから抜き難いし
そもそも操作性が悪いので表面上のリッジっぽさとは裏腹に
爽快感も無いそんなゲーム内容となっております。
全3コース(逆走を含めると6コース)で、マシンは全5種類。
96年の発売を考えても、わりと少なめな感じですが
問題は量よりも質といったところでしょうか。
コースはどれも面白みのない背景だし
マシンの性能はどれも違いが分から無い。
そのくせ、初心者に厳しいコースしかないし
ライバル車の性能はバカみたいにずば抜けています。
しかも、敵を抜きにくいから
常に一位で走っていないと逆転が難しいときたものです。
いやはや非常にストレスがたまります。
ゲームの雰囲気がリッジを彷彿とさせるだけに
余計にダメな部分が目立ってしまうというのが
もはや致命的と言わざるを得ませんが
ただ、このゲームならではの要素が、結構面白かったりするので油断なりません。
このゲームは、プレイヤーのデータを記憶する事で、CPUの代わりに
自分自身や友達のデータと対戦が可能な『メモリ対戦』が楽しめます。
最大4人までのデータを持ち寄り、擬似5人対戦ができるわけです。
このメモリ対戦は、いわゆるゴーストカーとの勝負と違って
ちゃんと当たり判定もあるので
実際にレースをしている感覚で楽しめるのが最大のポイントですね。
友達のデータを使ってストイックに擬似対戦を楽しむのも良し
全部自分自身のデータを使って誰と戦うでもなく楽しむのも良し。
そんな自分好みの対戦ができてしまうのが、この『メモリ対戦』なのです。
私的には、このメモリ対戦がそれなりにハマりました。
さすがにメモリ対戦で4人分のデータを揃える事はできなかったので
私と友人で保存したデータを使っての擬似バトルとなりましたが
普通にCPUと対戦するよりもこっちの方をメインで遊んでましたね。
このゲーム、リッジがどうだとか言うよりも
もうちょっとオリジナルティを出して頑張っていれば
それなりに面白いゲームになったんじゃないでしょうか。
そう考えると、なんだか勿体無いゲームであります。

『サーキットビート』評価:☆☆
発売・プリズム・アーツ
ジャンル・レース
発売日・1996年5月17日
定価・5,800



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それはともかく、メモリ対戦で楽しめたのは幸いでしたね。
ゲームのデキがもう少し良ければ違った印象をうけたんでしょうけど
やはりトップクラスの実力(技術)を持っていたナムコに及ばないのは仕方ないと思います。
sergeantさんの所のパチモノ達と対等に戦えそうな代物ですよねw
メモリ対戦がなければ、ナムコの単なる劣化コピーという印象しか残らなかったかもしれませんなぁ。