後に絶大な人気を博した『パルフェ』や『この青空に約束を―』と
同じ世界観を共有する物語であり、
シナリオの丸戸史明と原画のねこにゃんがコンビを組んだ
いわゆる、まるねこ作品の一つであります。
そんなわけで今回は、18禁ゲームの紹介です。
その為、一部発言なども含めて青年将校並みに過激な場合がございます。
一応、画像などは考慮して安心して見れるようなものを選んで載せていますが
18禁ゲームに興味のない方や嫌悪感を抱く方はご注意ください。

アンティークな雰囲気が漂うメイド喫茶『キュリオ』を舞台に
店長代理を任された主人公の結城大介と
義理の妹をはじめとした個性豊かな女の子達との日常を描いた物語です。
父親が再婚し、新婚旅行で出かけている三ヶ月間の期限付き店長と言う事で
いかにもなギャルゲ的設定ですが、そこはギャルゲなので問題ありません。
再婚した事で、いきなり義理の妹が出来るとか
偶然バッタリ出会った女の子が世間知らずのお嬢様だったりとか
友達みたいな関係でバカできる女友達がいたりとか
なかなかに王道かつ、魅力的なヒロインが登場する作品なのであります。
アンティークな雰囲気の喫茶店が舞台という事ですが
それがなかなかに生かされたシナリオという印象を受けました。
攻略対象キャラは全部で6人+1なのですが
登場するヒロイン達は喫茶店で働いている女の子が大半ですので
日常的なイベントも、キュリオを中心に展開していきます。
一人一人のキャラ設定もしっかり立っており、また、そのイメージを壊す事なく
自然とアンティークな雰囲気漂うメイド喫茶というヤツを楽しむ事が出来る訳です。
話の伏線もしっかり回収されているし、またまとめ方も丁寧ですので
安心して読める作品と言えますね。
ただ、一人、一人の個別シナリオに関しては
キャラクターによって、その扱い方に差がある印象を受けました。
特定のキャラを攻略しないと、トゥルーエンドにいかないキャラがいる上、
このキャラ攻略における伏線とシナリオ展開が
かなり大掛かりなものとなっているのに対し
絡んでこないキャラの大半は結構あっさり終わります。
シナリオがダメと言う事では勿論ないんですけど、
その違いが見て分かるぐらいには差があるので、少し物足りなくはありました。
とあるキャラ2人のシナリオが群を抜いて良かったと感じる為、
余計にそう思ってしまいますしね。

とあるキャラ2人のうちの一人、香奈子さん。
他のキャラに比べ、とくに攻略が大変でした。。。
あとこのゲーム、休日を除き、毎日午前と午後に、
自分がキュリオ内のどこで働くかを決めて行動するSLGパートがあるのですが
これがけっこう煩わしいです。
主人公が働く場所には、同じくキュリオ内で働く女の子達の何れかがいるので
この選択で攻略キャラの好感度を上げていったり、
イベントをこなしていったりするわけですが、残念ながらゲーム性は感じられません。
それのみならず、そもそもこのシステムは
せっかくのシナリオを殺してしまっている感があります。
まずこのシステム、最初のプレイではどこに誰がいるかは分からない状態になっていて
一度選択した後に分かるようになります。
その為、必然的に1周目は勘に頼らざるを得ない訳で
攻略するのにいささか難がでてくるんですよね。
しかも、イベントが必ず起こる訳ではないので
うまい事目当てのヒロインがいる所に目星を付けても
特に何もないなんて事はざらです。
また、ヒロインばかりを追っていてはダメで
店長室で自分の仕事をこなす必要がある時もあります。
これがさらに追い討ちをかけ、
見なければ攻略できない必須イベントがある日・時間帯に
仕事を選んでいたとしたら
それはもう攻略できないと言う事になりますので気が抜けません。
でもまぁ、そんな事は些細な問題でしかありません。
問題なのは、このシステムがあるせいで、
シナリオの流れをぶった切ってしまう事なんですよ。
それこそ、主人公が精神的なダメージを負ったイベントが発生して
その解決にまだ至っていなかったとしても
普通にこのSLGパートは行われるので
まるで何事もなかったかのように行動している錯覚に陥るのです。
さすがにその間は、他のイベントは起こらないと思いますが
次にその関連イベントが発生するまで、一週間ぐらい何事もなかったかのように
また何事もなく時間が経過していくのが非常に違和感を覚えてしまう程でした。
また、キャラそれぞれのルートに入ると
必然的にキャラの固有イベントが発生してくる訳ですが
そのイベント自体が決して多くはないため、
前回のイベント後、一週間経たないと起こらないなんていうのもざらなんですよね。
なので、その間の出来事が何も描写が無く経過し、また普通に仕事をしているという事で
特に違和感を覚えてしまうわけです。
変に毎日のSLGパートを入れているせいで
単純にテンポが悪くなるだけではなく
シナリオ間の繋がりにも悪影響がでてきてしまっていると言わざるを得ません。
せっかくシナリオが良いだけにちょっと勿体無いです。
まあ、
――早く続きが読みたい!
……っていう気分にはなるから、ある意味では、
うまい事心理を付いていると言えなくもありませんが、
SLGパートでの選択次第ではイベント自体が見れないこともあるので……。

このSLGパートは正直イラないですね。。。
あとこのゲーム、既読スキップがありません。
システム周りは、本当にキツいゲームと言えます。
ただその辺りさえ我慢できれば、
物語自体は普通に楽しむ事ができると思います。
ヒロインによってボリュームはバラけますが、シナリオはグッドですぞ。
今だと、このシステム周りが改善され、
尚且つ新たにショートストーリーが追加されたDVD版やコンシューマー版、
また、それからさらに逆移植された全年齢版があるので
プレイするならそのどれかがいいかもしれません。
ちなみに私は、10年近くこのゲームを積んでいたのですが
ようやくプレイできたと思ったら
移植版やらDVD版やらがでていたことを知った次第です。
この手のゲームを積みゲーにしてはいけませんね!
嫌でも損した気分になります。
そんなわけでご利用は計画的にです。

『ショコラ 〜maid cafe "curio"〜 』評価:☆☆☆
発売・戯画
ジャンル・メイド喫茶アドベンチャー
発売日・2003年4月4日
定価・8,800



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この手のゲームを寝かしておくのは厳禁です。
ホント。
最悪、OSが対応しないなんて目にあいますからね。
最近、ホワイトアルバムがやりたくて中古のXPの入ったノートパソコン・・・
この際、ネットブックでもいいので買おうか思案中です(笑)
ホントその通りですね。
OSで泣かされた事はやはりありますから。。。
旧作ホワイトアルバムはOSに左右されるみたいですね。。。
XPはゲームをやる上で重宝するので、新パソコンを買った今でも捨てられないでいます。
旧作をやられる事が多いなら、一台はあったほうが何かと便利です!