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2014年07月18日

No.221 メガドライブ『エコー・ザ・ドルフィン』レビュー


突然襲った大竜巻にさらわれた仲間達を救う為、
イルカのエコーが広大な海を冒険するアクションゲーム。

英国王立海洋生物保護団体推薦の作品という事で、
イルカさんを愛でる観賞用癒しゲームと勘違いしてしまった紳士淑女も多いと思われます。

プレイ開始直後は青い海、青い空が広がる海原で
仲間のイルカ達と戯れながらスイスイと泳いだり、
ジャンプして飛んだり跳ねたりクルリンパしてみたりと操作するのが気持ちよく、
確かに観賞用癒しゲームとしての素養を秘めております。

グラフィックも当時のメガドライブとしては最高水準を誇っており、
ただイルカを眺めているだけでも、どこか心が洗われるようですしね。

でも、そんなのは表の顔!!
このゲームは、癒しゲームという括りで呼べるシロモノではございません!!

ヤバいぐらいの難易度に、予想斜め上を行く展開、そしてトンデモな結末!!

どれをとっても、メガドライブのゲームに
相応しいほどの威容を誇っているゲームなのであります!!

ということで、今日はこのヤバいゲームにスポットを当ててみますぞ!!

01066.gif

……長い。
とにかく長いゲームです。

ステージ毎に達成しなければいけない課題をこなしながら
先に進めていくゲームなのですが、やはり海は広大でありました。

迷路のようなステージ構成、イルカに敵対する他の海洋生物の存在、難解な謎解き、
複雑な操作が必要とされる場面……と、エコーの冒険はホント一筋縄ではいきません。

そもそもエコーはただのイルカなので、
超音波(歌)を発する事と海の中で泳ぐ事ぐらいしかできません。
しかも、イルカは哺乳類なので、エラ呼吸ができません。
つまり、定期的に空気を吸わないとくたばりやがるのです。
勿論、空気だけじゃなくて体力の概念もあるので、体力が0になってもくたばります。
そんなリアルな要素も加味されているので、
この冒険は、たった一頭のイルカには荷が思いという事が嫌でも実感できてしまうわけです。

なお、超音波は仲間のイルカや友好的な生物と話す時と、
探索時に周辺を確認する時に使います。
また道中、ゲートクリスタルが行く手を遮っているので、
どこかにあるキークリスタルを見つけ出しこれに触れ、
その後、ゲートクリスタルに音波を当てる事で先に進めるようになります。
ちなみに途中の面で、イルカを規定数助けると超音波攻撃を覚えるので、
攻撃手段としても活用できる様になります。
覚えないと、エコーにはダッシュアタックしか攻撃手段が無いので
ただのイルカにとってはつらい戦いを余儀なくされてしまう事でありましょう。。。

……ええ、そうです!
エコーはただ海をさまよってりゃあ良いってもんじゃなく、
時に敵と戦わなければいけないんですよ!
クラゲ、タコ、サメ、カニ……、etc.

とにかく、友好的でない海洋生物はみな敵なのであります!

しかし、エコーは、これに敢然と立ち向かいます。
他の仲間たちが、サメに怯えて身動きができなければ、
サメが徘徊する中、単身乗り込んで仲間を救い、
タコが行く手を遮れば知恵を働かせて、これをあしらい先に進んでいくのです。
うまい人のプレイを見ると、
まるでイルカが一騎当千の荒武者に見えてしまう事でしょうな。

01066s2.gif
スタート直後は平和そのもの。
ここだけなら環境ソフトと言っても過言ではありません。

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サメの群れに単身乗り込むエコー。
ステージが進むにつれ、難易度は高くなっていきます。

01066s4.gif
キークリスタルを発見!
これを探さないとゲートクリスタルの先には進めないのであります!

さて、このゲーム、後半になればなるほど難易度は上がっていき
その仕掛けも嫌らしいものへと変わっていきます。
行き止まりで閉じ込められる、また圧死などは序の口、
息継ぎが必要なエコーに対して、
当たり前の様に息継ぎ箇所が少ないステージの存在、
また、緻密な操作が要求される岩を運ぶなどしたアクションの存在……etc.

いやはや、ホント鬼畜です。
最終局面で、強制スクロールのステージがありましたが、
今までやった強制スクロールがあるゲームで一番ヤバかったですよ。
フェイントかけてきやがりますからね!
勿論、完全に覚えゲーですし、アレにはもう参りました。

あっ、そうそう忘れていましたね。
このゲーム、後半、タイムスリップして原始時代に飛ばされたり、
最終的に宇宙に行ってエイリアンと戦いますw

勿論、宇宙へ行くまでの間にイルカは進化を遂げるので
息継ぎの心配はしなくてもオッケーですぞ!

01066s5.gif
最終ステージ直前の強制スクロール面。
完全覚えゲーの鬼畜ステージです。
後ろから、エイリアンが……。

それにしても、普通に海洋生物は蹴散らすし、魚を食べて体力は回復するし、
原始時代に行ったり、あげくに最後には宇宙でエイリアンと死闘ですからな!
英国王立海洋生物保護団体推薦ってなってますが、マジかよってレベルですw
いやはや、ほのぼのと海の冒険を満喫できるのも序盤だけですよ、ホント。

まあでも、イルカの生態はリアルに再現しているゲームと言えますから、
イルカな気分で遊べるのは間違いありません。
難易度は高く、ストーリーもぶっ飛んでいますが、
操作しているだけでも楽しいゲームです。

……つらく感じることもありましたがw

最後に、どうしてもクリアができない人の為に、
デバッグモードに入れる裏技を紹介しておきます。

これで、もう安心だぜぃ!

※ゲーム中、エコーを方向転換させ、正面を向いた時にポーズをかける。
そして、“右、B、C、B、C、B、C、下、C、上”の順に入力。
すると、デバッグモードに入れます。

デバッグモードでは、エコーの体力や酸素メーターが減らなくなる項目、
好きなステージから遊べる項目など色々ありますので、
自分の好きな設定で遊んでみてください!

『エコー・ザ・ドルフィン』評価:☆☆☆☆
発売・セガ・エンタープライゼス
ジャンル・アクションアドベンチャー
発売日・1993年7月30日
定価・6,800


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posted by 二条ジョウ at 23:44 | Comment(7) | TrackBack(0) | メガドライブ レビュー | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ずーっと、観賞用癒しゲームだと思ってました。(^-^;
最後は宇宙でエイリアンと戦闘ですか!?

エコー、、、
本当にただのイルカなんでしょうかね?
Posted by Game-PaPa at 2014年07月20日 11:26
>Game-PaPaさん

観賞用癒しゲームどころか、最後はエイリアンと戦闘ですからね〜w
何も知らない状態で挑んだら、発狂するかもしれませんねw

最終的に、海や宇宙でも息継ぎなしに戦うのでもはやただのイルカではなくなってるかもしれませんね。
Posted by 二条ジョウ at 2014年07月23日 00:03
当時、凄くプレイしたかったのですが、中古すら売っていなくて結局プレイできず、初めてプレイしたのがPC版でした(笑)

なのでプレイしたのはかなり後だったのですが、それでもグラフィックの美しさには驚きました。
内容は想像していたものとは違いましたが(苦笑)

3Dもいいけど、やはり自分はドット絵が好きなんだなぁと再認識したゲームだったりします。
Posted by 平宮 at 2014年07月24日 22:47
このエコー・ザ・ドルフィンは2も発売されており、エコー・ザ・ドルフィン1&2は主にメガドライブ、ゲームギア、セガ・マスターシステム(海外のみ)、メガCD等でリリースされた。
ゲームギア&セガ・マスターシステム版に関してはグラフィックやサウンドがメガドライブ版やメガCD版よりも劣りますが、ゲームとして出来は良いです。メガCD版に関してはグラフィックはメガドライブ版とほぼ同一だが、サウンドがメガドライブ版よりもメガCDの力でゴージャスな物に仕上がっており、CGによるビジュアルシーンも存在するため、ストーリーが分り易くなっています(日本ではエコー・ザ・ドルフィン1&2を2枚組にした「エコー・ザ・ドルフィンCD」として発売されたが、海外ではメガドライブ版、ゲームギア版、セガ・マスターシステム版と同様、別々で発売されていた)。
Posted by マイケル村田 at 2014年07月25日 23:08
>平宮さん

このゲームは、今見てもドットが美しいですよね。
それだけに、内容が想像していたものと違かった事が、いい方向に転んだことを願うばかりです。

ところで、PCにも移植されてたんですね〜。
見たことが無いので、どんなのか気になるところです。

>マイケル村田さん

これは、海外だとマスターシステム版も出てたんですね。
海外事情には疎いので初めて知りましたが、ゲームとしての出来がいいというのが、気になるところですね。
メガドラ版とはまた違った味で楽しめそうですね。
Posted by 二条ジョウ at 2014年07月29日 01:22
序盤ステージを特にクリアを考えず泳いでいるだけでも結構な癒しがあったこの作品だけに、終盤の展開は何が起こったのか解らないレベルでした。

ただ、どちらかといわれれば後半ステージの方がセガらしいな〜などと思ったのは秘密です。
Posted by そうてん at 2014年08月11日 16:26
>そうてんさん

確かに後半はセガらしいですよね〜。
序盤の癒しがあったからこそ、後半のセガらしさが余計光った感もあるかもしれませんね。
いやはや意表をつかれたゲームでした。
Posted by 二条ジョウ at 2014年08月13日 22:01
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