2014年10月29日
No.225 PCエンジン Huカード『メルヘンメイズ』レビュー
ワンダーモモはパンチラギャルゲで、
当時のナムコらしからぬアレな感じのゲームでしたが、
こっちは世界的にも有名な不思議の国のナニガシ的な作品をモチーフにしているので、
主人公は幼女ですが、下手な事はしてないので健全で安心なゲームです。
パンチラもあるにはあるけど、
モモの様に自分で見せている(?)わけではないし、問題ないです。
いやはや、夢を感じるゲームです。
色々と。
さてこのゲームは、アーケードからの移植作品です。
元々は、クォータービュー視点と、
多重スクロールで魅せる独特なゲーム性を醸し出していた今作ですが、
PCE版では性能の限界からなのか、
多重スクロールもクォータービュー視点も採用されませんでした。
変わってトップビュー視点となり、
アーケード版とは別物といって良いほどのゲームとなったわけであります。
見た目の雰囲気と扱っている題材からか、とてもメルヘンチックで
なんだかお子ちゃま向けの作品な印象を受けてしまいますが、
そこはやっぱり我らがナムコなので、難易度は比較的高いです。
ただ、元々のアーケード版は、その独特の視点による操作性に加え、
序盤から殺しにかかってくるほどの鬼畜難易度だったようなので
ソレと比べると、格段に難易度は下がった様ではあります。
制限時間の概念もPCエンジン版にはありませんしね。
でも、だからこそ、このメルヘンチックな見た目に騙されてはならないのです!
ただのロ○ゲーだと思って侮る事なかれですぞ!!
ゲームは、主人公アリスが鏡の世界を救う為、
シャボン玉攻撃が可能な魔法のストローを手に、
闇の女王に征服された鏡の世界9つの国を解放していくというストーリーです。
魔法のストローだろうがなんだろうが、一つの世界を席巻した女王軍団相手に
たった一人の幼女が死闘を繰り広げるっていう、なんだかパネェ話ではありますが、
アリスだって、別に好き好んでこんな事をしているわけではございません。
実は、鏡の世界の守護者である時計ウサギに
半ば強引にこの世界に連れてこられてしまった言わば被害者なんですよね!
というか、拉致られて戦わされているといっても過言ではなく、
聞くも涙、語るも涙なのですよ。
なのでアリスが戦闘狂とかそんなんじゃないんです。
そこは勘違いしないようにしていただきたい!
とりあえず、鏡の世界の守護者であるこのウサギ、
世界解放後に、おいしい所を全部持っていきそうな腹黒さがあるで!!
寝ているところを起こされ、半ばキレ気味なアリスたん。
この後すぐ、戦いに身を投じる事になろうとは……。
さて、魔法のストローを片手に9つの国を解放していくわけですが、
じゃあ、その魔法のストローは、そもそもどの程度の力を有しているのかと。
そういうことですわな。
まずこのゲームは、
“おかしの国”とか“おもちゃの国”とかそんな名称からも分かるように、
とてもメルヘンチックな見た目です。
でも、漢字に直すと、“犯死之国”、“悪喪血夜之国”と書くように、
見た目の雰囲気に騙されてはいけないほどの修羅の国っぷりを発揮しています。
ちなみに漢字は管理人の独断で変換させてもらいましたけども、
あながち間違いじゃないだろうから、あんま気にしなくて大丈夫です。
(おもちゃの国はそもそもAC版の名称だけどね!!)
で、そんな修羅の国の戦いにおいて、ウサギは勿論一緒に戦ってはくれません。
それどころか、アリスを拉致って武器を渡した後は、
アドバイスもなければ、世界を解放するまで姿を表しもしない、
完全他人任せのド畜生なので、孤独な戦いを強いられる事になるわけです。
そんなアリスの頼みとする所は、そのド畜生に託された魔法のストローのみ。
ストローから発射されるシャボン玉は、前方向の敵を吹っ飛ばす事が可能で
連射すれば、小さなシャボン玉を連続で放つ事ができ、
またボタンを押し続ける事による溜めで、攻撃力が上がった巨大なシャボン玉を放ちます。
基本的に、相手を吹っ飛ばすだけの性能しか有していませんが(ボスなど例外もあり)、
このシャボン玉攻撃を駆使して、敵をステージ上の床から落とし
幼女に対して本気で攻めてくる鬼畜な敵共を倒していく事になるわけであります。
ちなみに、ステージ上の敵を床から落としていくという事は、
各ステージのボスへたどり着くまでの道中、そのような地形ばかりが続くという事。
勿論、敵もアリスに攻撃をしかけ吹っ飛ばそうとしてくるので、
アリス自身も床から落ちないように気をつける事が大事です。
一応、落ちても風船(残機に該当)を持っていれば上がってくる事ができますが、
そうでなければ、ゲームオーバーとなってしまいますので、注意が必要であります。
激しい攻撃と、狭い道の続くステージ構成、そして浮遊床の存在などなど、
その道はけして楽ではありません。
道中には、様々なアイテムがあるので、それをうまく活用していく事も、
攻略には必要不可欠ですね。
ウサギがサポートぐらいしてくれたら……。
元々のゲームからずい分印象が変わってしまった感があるので、
アーケード版が好きだった人にはどう映るかは分かりませんが、
これはこれでなかなか緊張感がある良いゲームに仕上がっていると感じます。
ちなみに、ド畜生なあのウサギ。
エンディングで急にしゃしゃり出て来て、なんか綺麗にまとめます!!
でも、雰囲気と相まって、話としてはわりと好きな作品でした。
ぶっちゃけ、穿った見方をしなければ、
ちょっと感動ができてしまうぐらいには良い話だと思いますよ。
『メルヘンメイズ』評価:☆☆☆☆
発売・ナムコ
ジャンル・アクションシューティング
発売日・1990年12月11日
定価・5,500
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これプレイしたことはありませんけど、見た目と違って結構スリリングなゲームなんですねぇ(笑)
なんだか難しそうで手が出しづらい・・・
でも自分でプレイしたらウサギさんのことをどう思うのか?とか、ちょっと気になります(笑)
漢字に直すくだりも、めっちゃおもしろかったです^^
可哀想な女の子のゲームなんですか。
で、
最後はウサギにおいしい所を持っていかれると。(笑)
ちょっと遊んでみたくなってきました。(^-^)
VCではアーケード版が配信されてるみたいですね。
少し、穿った見方をしすぎましたw
見た目の雰囲気に騙されると、結構な難易度にビビッてしまいますが、なんだかんだで他のナムコ作品と比べると、まだマシな部類じゃないかと思います。
少なくても私は、ワンダーモモの方が苦手でした。。。
>Game-PaPaさん
そうです、ウサギに全部持ってかれますw
アリスが可愛そうですわw
ちなみに、VCだとアーケード版が配信されているようですが、これとは別物でかなり難しいらしので、遊ばれる際は、覚悟が必要かもしれませんw
68版はAC版同様だったようで…。
そういや、最近のナムコもあまり定番化が固定してますね…太鼓の達人やアイマス、鉄拳、湾岸ミッドナイトが主流になってるけど。
X68000にも移植されていたんですね。
こういう移植は、電波新聞社辺りのイメージが強かったのですが、グラディウスを移植したSPSが担当していたとは初耳でした。
あと、ナムコブランドのゲームだとやはりその辺りが定番化していますね。
逆に言えば、それだけ人気があるということでしょうか。
そういえば、ちょくちょくパックマンなんかも新しくなって出てたりしますが、もっと陽の目を見てもいい気がしますね〜。