2015年04月20日
No.233 メガドライブ『鮫!鮫!鮫!』レビュー
アーケードから移植の縦スクロールシューティングゲーム。
『飛翔鮫』の続編で、東亜プランが自らメガドライブへと移植を手がけた作品です。
東亜プランといえば、シューティングゲームの一時代を築いたメーカーであり
高難易度な縦スクロールシューティングを世に送り続けた黄金期を代表するメーカーです。
東亜プラン製のシューティングの基本といえば、縦スクロールと、ショット&ボンバー。
1レバー2ボタンのシンプルな操作性と、
画面を埋め尽くすボンバーのド派手な演出がその基本スタイルといえます。
今作もその基本スタイルであり、
東亜プランらしい正統派縦スクロールシューティングゲームとなっております。
アーケード版は圧倒的な難易度を誇る初心者お断りのマゾゲーで、
私もリアルタイムではありませんが、
プレイした際にその難易度の高さに絶望を覚えた程でありました。
しかし、このメガドライブ版は、
初心者でも遊べるように難易度が見直されていて、
バランス的にも丁度よく、お手軽に敵を撃破する爽快感に浸れるようになったわけです。
また、難易度の設定を変える事で、アーケードまでとはいかないまでも、
それに近い難易度で遊ぶ事もできるので、
上級者でも問題なく楽しむ事ができるゲームと言えます。
鮫!鮫!鮫!っていうタイトルから想像すると、
トラ!トラ!トラ!のもじりかと推測できますが、
まあ、だからといって皇軍戦闘機で米機を叩き潰すゲームじゃないんですな。
ストーリーは、大民国解放軍がどうたらとか、ファイヤー・シャークがうんたらとか、
そういったオリジナルの展開で、
タイトルの鮫!鮫!鮫!はゲーム内のコードネームから来ています。
自機のファイヤー・シャークは複葉機で、
印象的には、これで敵と戦いを繰り広げるのかよってぐらいに心許ない感じですが、
パッケージの渋い親父の絵と、レトロチックなこの戦闘機が妙にマッチして、
変な愛着を持ってしまうから不思議です。
というか見た目はこんなんでも、その装備はなかなかのモノ。
10発までストックが可能なボンバー搭載力に、
青、緑、赤からなるウェポンチェンジアイテムを取得する事で、
3種類のショットがそれぞれ使える様になる、多用途戦闘機なのであります。
まあ、大体のシューティングゲームにおいて自機は、多用途戦闘機といえるので、
そこを強調しても仕方ありませんが、まあ、この際それは置いといて、
とにかく、この一見レトロなレシプロ複葉機を舐めたらあきまへんでって事です。
3種類のショットは、
青のワイドショット、緑のシャークビーム、赤のスーパーファイヤーからなり、
それぞれ同色のパワーアップアイテムを3個取得する事で一段階性能が上がり、
最大で三段階目までパワーアップが可能となります。
青・ワイドショット
デフォルトの装備でもあり、広範囲にショットを放つ。
パワーアップ最大で15WAYまでのショットを放ち、
近づいて攻撃を食らわす事でその真価を発揮する。
あらゆる局面で使えるまさに万能武器。
緑・シャークビーム
自機前方に、貫通力のあるビームを螺旋状に放つ。
威力は高いものの、攻撃範囲や速射性から見劣りがする武器で、
四方八方から体当たりを敢行して来る敵相手に対して、苦戦を強いられる。
その為、上級者の間でも使用をためらうとか何とか……。
赤・スーパーファイヤー
ボタンを押し続けている間中、吹き出す紅蓮の炎。
炎は幾つもの柱となって、一定の動きを行い画面端にまで届くため、
最も初心者が扱いやすい武器といえる。
パワーアップ最大で炎が画面全域を覆い、まるで不死鳥の如く動き敵を薙ぎ払う。
その為、武器の使い勝手や威力以上に、そのド派手な演出が何ともいえない。
漢の血が滾る事間違いなしであり、東亜のシューティングの中でもそのインパクトは絶大。
まあ、私はスーパーファイヤーのド派手な演出に魅了された人間ですので、
使用武器は、スーパーファイヤーが固定。
しかし、ウェポンチェンジアイテムが出現すると、
一定時間画面上をゆらゆらと漂うので、これを誤って取得する事もしばしば。
このアイテムは、時間経過によってアイテムの色が変わるワケではないので、
緑のアイテムが出現したら、その緑アイテムはずっと固定です。
取得しないと、それがしばらくゆらゆらと画面上を漂っているので、
意気揚々とスーパーファイヤーで敵を蹴散らしているのに、
「誤って緑のカ○武器を取っちまった!!ガッデム!」
……って事も多々あるわけです。
まあ、敵の大軍と死闘を演じている最中に、この様な伏兵モドキが出現すると、
これに気をとられてやられるor誤取得は、もはやあるあるですよね!!
しかし、このゲーム、スーパーファイヤーの派手さもさる事ながら、
細かい部分での演出も光りますよね。
ただの演出でしかないんですけど、基地から発進するファイヤー・シャークに
味方が人文字で誘導してくれたり、はたまた友軍機が不時着するシーンなどは、
細かく作りこまれていて丁寧だと思いますし、
現在の戦局がそう有利ではないってな事も、
直接的ではなく視覚的に表されていて面白いなと感じました。
なので、
――俺がやらなきゃ誰がやる!今に見ておれ!
……的な感じで、よりこのゲームに没入できるんですよ。
見た目がド派手な部分ばかりに目がいきがちですけど、
そういった、細かい部分での作りこみも、
このゲームの魅力の一つであると感じました。
ところで、各ステージをクリアすると着陸する味方の基地、
敵部隊から異常に近すぎて、私が飛び立った後、基地は壊滅するんじゃないだろうかと、
プレイしていていつも思うんですが、たぶんこれは演出……、ではないでしょうねw
『鮫!鮫!鮫!』評価:☆☆☆☆☆
発売・東亜プラン
ジャンル・シューティング
発売日・1990年11月2日
定価・6,500
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