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2016年02月18日

No.243 プレイステーション『SuperLite1500シリーズ クレージーバルーン2000』レビュー


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1980年にタイトーからリリースされたアーケードゲームの移植で、
本作はSuperLiteシリーズ1500としてサクセスから発売されました。

風船をゴールに運ぶだけという単純明快でシンプルなゲームですが、
ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャーで人気だった、
あの電流イライラ棒を彷彿とさせる内容となっています。

ぶっちゃけイライラ棒の元祖といっても過言ではないゲームですね。

ゆらゆらと揺れる風船を操作して、
道中の障害物に触れないように、ゴールへ到達させればステージクリア。
……と、言うは簡単だけど、その難易度はなかなかのもの。

ちょっとでも障害物に触れたら風船が破裂してしまうので、
常に神経を研ぎ澄ませて、プレイすることが求められます。
道中は障害物に当たるスレスレのラインを通って行かねばならない事もあるので
時には、思い切りの良さが必要となる場面もあるし、
リスク覚悟で狭いショートカットを通るか通らないかの見極めも大事になります。

特に風船は、イライラするぐらいにゆらゆらと左右に揺れるので、
如何に集中力を途切れないようにするかがポイントとなっていきます。

しかも、ただ左右に揺れるだけではなくて、
プゥッ♪プゥッ♪プゥッ♪っていう効果音のおまけ付き。
さらに言えば、小刻みに流れる、ティロリンティントンタントン♪
っていう永久ループBGMまで付いて来るわけです。
いやホント、音からして攻めてくるので油断なりません。

本作は、アーケード版の雰囲気を再現したオリジナルモードと、
グラフィックなどが一新されたアレンジメントモードからなるのですが、
音に関していえば、オリジナルモードも元々のものとは違うみたいですね。
アーケード版は、脳がいかれる様なBGMではなかったみたいですから。。。
つまり、難易度が格段に跳ね上がったと。
(後年発売されたPS2のタイトーメモリーズ版がアーケード版と同じみたいです)

他にも行き先を妨害する動く障害物や、
挙句に画面全体が動くって言う力技で攻めてきたりもするし、
憎たらしい顔の物体がいきなり現れて、プレイヤーの風船を吹き飛ばしてきたりと、
まあ、相当なる精神力を持って、このゲームに挑戦する事が求められるわけです。

まさに自己鍛錬に持ってこいのゲームといえるでしょうな!

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その場でずっと静止していると、
クソみたいな顔の物体が現れて、風船を吹き飛ばしてくる!
ステージを進めた先には、コイツがデフォルトで配置されているなんて事も……!?


でもですね、このゲームをプレイしていると、
今キテるっていうのが自分でも分かる時があるんですよ。
そういう時は、凄く調子が良くて、なんていうか道筋が見えるんですな。
多分、あの一定のリズムを刻む効果音とメロディーのせいで脳の中の何かが分泌されて、
ハイになっている状態だと思うんですが、その状態は言うなれば無我の境地ですよ。
もうゲーム画面しか見えてませんからね。
ああいう状態は、なかなかなれるワケでもありませんが、
なれたら、今サイコーに集中できてるって時なんです。

しかしですね、そういった無我の境地になっている時、
いや、そうでなくても集中力が高まっている時にこそ、油断は禁物なんですよ。
何せこのゲームは精神面への攻撃を目論む伏兵をも潜ませておるわけですから。

このゲーム、風船が1ドットでも障害物に触れると破裂するんですが、
その破裂する時の音と振動でかなりビビります。
PS版は音が抑えられているので、音そのもので驚くって事はないのですが、
破裂した際にコントローラーもそれに合わせて振動するので、
集中していれば集中しているだけ、その音と振動の相乗効果で
突然の事にハッとしてしまうんですよコレが。
すると極限まで高めた集中力が、一気に無きものとなるわけです。
それはもう、一度のミスで建て直しが不可能になるぐらいに。。。

まあ、私もまだまだ自己鍛錬ができていないって事なのかもしれませんがね。

なお本作には、前述した通り、昔のオリジナルバージョンと、
新しいアレンジメントバージョンの二つから遊べます。
オリジナルとアレンジとの違いは、
グラフィックだったり、コンティニューの有無だったりするわけですが、
他にもアレンジメントモードだと、風船の移動と揺れの速度が調節できます。

BGMはさらに豪華になっているので、余計煩くなりましたがね!!

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左:昔懐かしいオリジナルモード。
右:グラフィックを一新したアレンジメントモード。


人からの話によると、元のアーケード版が出ていた当時は
あまり人気の無かったゲームの様ですが、
後年の電流イライラ棒の人気ぶりを思うと、
時代を先取りしすぎたゲームだったのかもしれませんな。
シンプルなゲーム性ですが、常に緊張感を持ってプレイできるので、
それにハマれば、何度でもチャレンジしたくなるゲームといえます。
個人的には、それなりに楽しめたゲームでした。

『SuperLite1500シリーズ クレージーバルーン2000』評価:☆☆☆
発売・サクセス
ジャンル・アクション
発売日・2000年10月26日
定価・1,500


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posted by 二条ジョウ at 22:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | プレイステーション レビュー | 更新情報をチェックする
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