パック・イン・ビデオより発売された釣りゲーム。
同社の釣り要素をRPGに絡めた『ぬし釣りシリーズ』から
RPGの要素を取っ払って釣り部分に特化したのがこのつり太郎であります。

川のぬし釣りに似たストーリー!?
川のぬし釣りの最終目的は川のぬしを釣り上げ、妹の病を治す事だったわけですが、
このつり太郎の最終目的も川のぬしを釣り上げ、妹の病を治す事だったりします。
ただし動物による襲撃も、それによる戦闘も、
村で情報を集めたりアイテムを貰ったりなんていうRPG的要素は無く、
ただただ純粋に釣りをするゲームとなって帰ってきたわけであります。
まあ、つり特化な筈なのにエサの概念も無くなっちまったケド!

ぬしより医者に連れて行った方が良いと思われ。
ここが違うよつり太郎!
川のぬし釣りの説明は前回のレビューでしたので
そちらを参考にしてもらうとして、
このつり太郎では、とにかく釣りをしていきます!
各釣り場にはその場所ごとに決められた魚がいて、
その釣り場の魚を全部釣る事が求められます。
全部釣ると、そこにいるボス的な魚がでてくるので
これを倒す……、釣る事でその釣り場はクリアという形になり、
主人公の“歩く力”が高まります。
歩く力とつりの力
歩く力とは文字通り歩く為の力です。
このゲームでは、平地以外の場所では歩く力が減少してしまう為、
そのままでは最終目標である川のぬしがいる場所にすら辿り着けません。
歩く力を上げて行動範囲を広げる為にも
様々な釣り場でこの力を上げる事が求められるのです。
また、主人公のパラメーターには、
歩く力以外に“つりの力”というのがあって、
これは魚を釣る事で上がっていきます。
逆に釣りに失敗すると下がっていき、
これが0になると強制的に自宅に戻され、
同時にせっかく上げた歩く力も下がってしまいます。
名称から釣りがしやすくなるパラメーターかと思いきや、
単純にHPみたいなものなので注意が必要ですね!

行動範囲が足りないと川のぬしがいる場所まで辿り着けない……。
移動距離に応じた釣り場というのがある為、
必然的に最初の釣り場では釣りやすいチュートリアル的な魚ばかりですが、
歩く力が増え行動範囲が広がれば、自ずと新しい色々な魚との出会いが待っています。
RPG的な要素はありませんが、各釣り場をクリアし、
徐々に新しい道を切り開いていくといった要素はゲーム的で面白いですね。

釣り場によって釣れる魚は様々!
全15種類の魚たちとの触れ合い(死闘)
このゲームに登場する魚は川のぬしを含めた全15種類。
魚によって釣り方のテクニックが全く異なり、
それぞれに応じた釣り方が必要となります。
タナゴやモツゴはウキ釣り。
イワナは毛バリ釣りでナマズはルアー釣りと、
この辺りは前回紹介した川のぬし釣りよりも釣りをやってる感に浸れますね。
ただ、そういう感じなので難易度はめちゃくちゃ高いです……。
釣り方のヒントはありますが、
理解できてもそれができるかどうかは別問題なワケで……。
それぞれの魚のクセを掴みながら攻略していかないと
なかなか先に進めず何度もやり直してしまう事はもはや必定かもしれません。

魚のクセを掴んで引き上げるんや!
RPG要素が無くたっていいじゃない。だって釣りだもの
川のぬし釣りに比べると少し地味な印象を受ける本作。
ただぬし釣りっぽい空気感で手軽に釣りゲーが楽しめるので、
それはそれで差別化ができて良かったのかもしれませんね。
個人的には、なかなか慣れず今でも超絶苦労するゲームですが、
釣りをやってる感はぬし釣り以上ではあります。
……でも、個人的にはぬし釣りの方が好きかなぁ。
ちなみにぬしは釣るだけで妹の病気が治るという衝撃的な結末らしい。
母上はぬしをそのまま川に還すみたいだしこれまでの苦労が……。
でも魚にも優しいゲーム、それがつり太郎だぜ!
ちなみに川のぬし釣りの方では、ちゃんと食べさせていましたよ。
『つり太郎』評価:☆☆☆
発売・パック・イン・ビデオ
ジャンル・スポーツ
発売日・1994年7月8日
定価・9,800



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