豊臣秀吉の立身出世が追体験できる
歴史シミュレーションゲーム、『太閤立志伝』シリーズの第二弾。
信長の野望シリーズとはまた違った視点で戦国時代を堪能できるゲームの一つです。
当時、大河ドラマ『秀吉』の影響もあって戦国時代にハマっていたんですけど
ファミ通だかサターンスーパーだかの記事を見て、超欲しくなったのを覚えています。
まだ秀吉も放送中でしたし、リアルタイムでハマっていた中でのゲームですからね。
そりゃあ、私が飛びつくのも無理も無い話です。
ちなみに、あの当時の秀吉の人気は肌で感じるぐらいに凄まじかったんですけど
当時のうちら小学生・中学生の間でも、
これが影響して戦国時代にハマった奴は多かったと思います。
少なくてもうちらの周りなんかじゃ、戦国時代ごっことかよくやってたし
クラス連中もみんな大河を見ていたぐらいでしたからねw
そんな秀吉人気にあやかったかどうかは知りませんが
大河放送中にピンポイントで太閤立志伝2をコンシューマーに移植してきた光栄は
さすがと言っていいかもしれません。
私の様な純粋な子供は、みんな興味を引かれ購入していった訳ですから……。
……あっ、周りはゲームの方は興味なかったかも。
そうなると、光栄の戦略はそこまで成功しなかったのかも知れませんなw
少なくても、私は買って良かったと思えたほどのゲームでしたが!!
私はこの頃、大戦略をやり始めた時期でもあって
やるゲームもシミュレーション系統が比較的多くなっていた頃だったんですが
この太閤立志伝2はその中でも特にハマったゲームだったんですよ。
というか、私が人生でやってきたゲームの中で
ベスト30には入るぐらい好きなゲームです。
そんな太閤立志伝2の魅力を、
今日は余すことなくお伝えできたら良いなと思います。

このゲームは、後に太閤となった豊臣秀吉が
まだ木下藤吉郎と呼ばれていた頃から
関白になるまでの生涯を再現したゲームであります。
したがって、プレイヤーが操作する主人公は、勿論秀吉になるんですけど
ゲームをクリアする(あるいは裏技を使う)と
明智光秀や柴田勝家、それに新武将で遊ぶ事もできるようになります。
また、織田家以外にも幾つかの大名家(ある程度決められているけど)に仕官できるので
自分がこれだと思う家に仕えて、立身出世を目指す事も可能です。
勿論、途中で自分が尽くすに値しないと思えば、
大名にとって代わり、天下取りの野望を目論む事だってできるわけです。
まさに戦国マニア感涙のゲーム。
しかし、足利家に仕官が出来ないので
幕府再興を目指すといったプレイができない事は甚だ無念といえましょう。
秀吉プレイだと、公方様に楯突くうつけイベントを見なければいけなかったりと
幕臣にとっては辛いところであります。
以前に
覇王伝のレビューでも話をしたんですけど、
当時の私は足利家が超好きだったんですよね。
(今も幕臣として忠節を尽くすを本分としているでござるよ)
なので足利家に仕官できなかったり、
公方様に文句ブーたれてるうつけイベントを見なければいけなかったりとかは
こちらとしてはそれなりに思う所があったわけですよ。
なので、全国一千万人の
足利恩顧のプレイヤーの皆さんには、
覚悟を持ってプレイしてもらいたいですね!
まあ、ぶっちゃけ、全国の大名家が足利将軍家の家来みたいなものですから、
「そこは二条さん、考え方次第ですわー」……とか、諭されてしまいそうですけど!!

秀吉のサクセスストーリーが堪能できる!
勿論、史実に沿わない自由なプレイも可能だぜ!
ゲームは、
主人公、あるいは主人公が所属する大名家が、
全国の城を統一するか、朝廷から正一位関白に叙任される事が目標となります。
秀吉プレイだと、彼のサクセスストーリーを追体験していくわけですので
織田家に所属している形になっていますが、謀反を企てたり、
特殊なイベントが起こる事で、大名として天下統一へ乗り出す事も可能となります。
しかし、城主になっていないと大名として名を上げる事はできないので、
謀反するにしても何にしても、まずはコツコツと仕事をして
身分を高める事が必要となってきます。
身分は、月の始めに行われる評定で主命を受け、仕事をこなし、
主君の信頼度を上げていく事で上がっていきます。
足軽頭、物頭、侍大将、部将、家老、宿老と身分は上がっていき
家老まで出世すると城を与えられ、城主に任命されます。
また、宿老まで上がれば国を与えられ、国主に任命される様になります。
とにかく立身出世の為には、
数多くの仕事を完璧にこなしていく事が求められるのです。
評定で自分ができると思った仕事があれば、
みずから名乗りをあげる事も必要となってきます。
出世を目指しているのは何も自分だけではないので
ライバルに打ち勝つためには、積極的になっていく事が大切でありますぞ。

評定で仕事を貰って、ライバルに差をつけよう!

主命の種類は身分によっても様々。
最初のうちは軍馬の購入とか兵糧の売買がメインとなる!

城主になったら、自分の配下武将に主命を与える事もできるぞ!
さて、身分が上がっていけば、
自ずと任される仕事も重要なものになってくるわけですが、
それだけに、その仕事をこなす為の能力や技能も無視できないものとなっていきます。
また能力や技能は、仕事に影響を与えるだけではなく、
様々な面で自身の糧となっていきますので、空いた時間を見て
時に自分自身を鍛錬する事も必要となってくるわけです。
※能力と技能
キャラクターには、
5つの能力(内政、統率、武力、外交、魅力)と、
10種の技能(弁舌、算用、築城、礼法、茶道、剣術、軍学、騎馬、鉄砲、乱波)があり、
武将やその道に精通している人物から師事を受けるなどして高めていく事ができます。
また陣形や特殊戦術といった特殊な技能は、親しい武将から稀に教えてもらえる時があります。
というわけで、仕事をこなしつつ鍛錬し、
一歩一歩と立身出世の為に道を切り開いていくわけですが
何も、真面目にコツコツとやるだけが全てではありません。
時には、気に食わない武将に因縁をつけて辻斬りしてみたり、
茶器を収集して茶道を極めてみたり、配下武将を連れて諸国漫遊の旅に出てみたりと
まあ、色々とやれる事があるので、型に沿ったプレイをしなくても楽しいものです。
それこそ身分が高くなって機が熟したら、謀反して独立するのもいいものですよ。
どのようなスタイルでいくか、全てはプレイヤーしだいですからな!

茶の湯を楽しむも、辻斬りするも、謀反を企てるも、全てはプレイヤーしだい!
ところで立身出世への一番の近道は、合戦で功を挙げることです。
しかし、身分が低かったり、能力が低かったりすると、
合戦には参加させてもらえず留守番になってしまいます。
しかも、評定で出陣が決まると、その月は仕事が貰えないのみならず
翌月まで戦が長引けば、その月の評定すら行われません。
したがって、どんどん置いてけぼりを食ってしまいます。
なので合戦には極力参加できるように、最低限の能力は上げておいた方がいいでしょうね。
それに合戦で功を挙げた方が、信頼度も一気にあがりますから……。
なお太閤2では、
軍団が一つのパーティとなります。
軍団は
3つの組からなる5つの備(そなえ)で構成され
一番備の備大将が総大将となり、軍団を統率します。
プレイヤーが総大将なら、軍団全体の指揮がとれますが、
そうでなければ親方様が軍団長となるので、
一つの備を任せられる(操作できる)に止まります。
3つの組から構成される備は、第一組の組頭が備大将となり
自分が操作する備の各組頭を配下武将の中から
自由に配置(第一組は自キャラで固定)する事ができます。
組の兵科は、
足軽・騎馬・鉄砲の3種類からなるので、
組頭の能力や技能に合わせて兵科を決めれば、
その能力や技能が高ければ高いだけ、合戦では有利に働くわけです。
なお秀吉プレイなら、竹中半兵衛を入れてやれば、まさに無敵の備と化し、
兵力が多少心もとない場合でも、並大抵の敵なら蹴散らしちゃいますぞ!
能力や技能のみならず、合戦で有利に働く陣形を沢山知っているので
秀吉の能力と技能に不安があるなら、彼を頼ってしまいましょう!
(ただし、半兵衛は寿命で死ぬ恐れがあるので、
死ぬ前に秀吉自身が陣形を会得しておくと、より安心です)
ところで親方様が指揮する場合、他の備大将は全てライバルなので
合戦に勝利するだけではなく、彼らよりも多く手柄を上げる事も必要となってきます。
勿論、総大将の備が潰走するなんて事にならないようにしなければなりませんぞ!

戦で功を上げるのじゃ!
あと合戦でのコンピュータは、一回の出陣で一つの城しか攻略しません。
自分が城主や大名なら、続けざまに攻める事もできるのですが、
親方様……、いや、全ての軍団は、一つの城を落とすと、すぐ退却してしまいます。
なので、城を与えてもらえない家臣時代には、
天下統一がとても長く険しいものと感じてしまうかもしれません。
しかも、相手にまた攻め取られたら、イタチごっこです。
ひとつの城を取ったら奪い返され、また取ったら奪い返され……と、
そんな事にならない為にも、早く城主になっちゃいましょう!
ただ、秀吉プレイだと、条件によって史実にあったイベントも同時進行していくので、
早く出世しすぎると、特定イベントが起こらなくなる恐れもあります。
イベントをキチンと消化していきたい人は、
ある程度、調整しながらのプレイは必要かもしれませんね。
場合によっては、家老になっても城主になれなかったりする事がままありますし、
通常は、今浜城を手に入れた後で、城主となるケースが多いかと思いますが、
今浜城以外の城を下賜される事もあります。
そうなると、長浜城改名イベントが起こらなくなる可能性もあり、
以後の重要イベントに影響を与える事も少なくありません。
まあ、イベントとか気にせず自由にプレイする場合は、気にしなくてもいいと思います。
さて、大体こんな感じでしょうか。
とにかく自由度が高いゲームですからね。
戦国マニアのみならず、沢山の人が楽しめるゲームではないかと思います。
複雑なシステムもないですし、RPGの様な育成要素と、SLGの様な戦略的要素、
それらが見事に調和したゲームであると思います。
歴史物と言う枠に囚われなくても充分楽しめるゲームですよ。
勿論、歴史好きならより楽しめる事は間違いありませんが。
ところで一昨年、初となる大河『秀吉』の再放送が
チャンネル銀河で行われ
私はそれを見ながら、太閤2をプレイし、
どっちが先に天下統一をするか密かに競っていたんですけど
残念ながら負けてしまった事をここに記しておきますw

ブオオオオオッ!あげしおじゃ!あげしおじゃ!
『太閤立志伝II』評価:☆☆☆☆☆
発売・光栄
ジャンル・リコエイション
発売日・1996年11月29日
定価・7,800


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