『平安京エイリアン』のシステムを取り入れた
トップビュー方式のアクションゲーム。
プレイヤーは母猫ミルキーを操作し、
犬が徘徊する町に飛び出してしまった子猫のマイケルを探し
無事に家へ連れ帰るのが目的となります。

平安京エイリアンのルールだけど……
平安京エイリアンといえば、
穴を掘り、そこに敵を引き寄せて落とし、そして埋める……。
といったシンプルな内容ながらも、一種の戦術性があったゲームです。
このおにゃんこTOWNにもそのシステムが取り入れられ、
時には敵である犬を埋殺して活路を見出す事が求められます。
しかし、このゲームの目的は敵を倒す事ではなく、
マイケルを探して家に連れ帰る事です。
何匹、何十匹といくら穴に落とそうが、それでクリアはできません。
家に連れ帰るまでは当たり前の様に無限湧き……。
しかも、どこにでも落とせるわけでは無く、
町の中にあるマンホールにしか落とせません。
したがって、敵を落として埋める事はあくまで逃げる為の手段であって、
平安京エイリアンの敵を引き寄せ埋殺する“待ち”の姿勢とは
異なるゲーム性と言えます。
……というか、犬はホーミング的に引き寄せられているので、
埋殺に気を取られていると、犬どもの波状攻撃で死ぬリスクの方が高くなります。
マンホール直前で回避する敵もいるので!
とはいえ、プレイヤーより足の速い犬が近づいているのに放置していると
追い付かれて殺されたり、またはいつのまにか集団で襲ってくる場面などもあるので、
臨機応変に対処する事も大事だったりします。

マンホールは直線状にいれば、遠くからでも開閉が可能。
犬だけじゃない!おにゃんこTOWNに跋扈する敵共
犬は執拗にミルキーを追いかけ、殺しに掛かってくるわけですが、
おにゃんこTOWNにはそれ以外にも恐ろしい敵達がミルキーを待ち受けています。
犬以外では、ヘビ、魚屋のオッサン、車……。
ヘビはそこまでの恐怖対象ではありませんが、
魚屋のオッサンと車は犬に匹敵するレベル。
まず、魚屋のオッサンは、ミルキーが無敵アイテムとなる“魚”を魚屋で拾うと、
ブチ切れて襲い掛かってきます。
お魚くわえたドラ猫を追いかけるサザエさん的な感じですが、
包丁を片手に殺しにかかってくる&マンホールに落とす事ができないので、
犬以上に気を付けないといけない敵ですね。
(追尾能力もパネぇです)
あと車は自分の意志でミルキーに襲い掛かってはきませんが、
道路をバンバン走っているので、これに轢かれると死にます。
ミルキーはジャンプする事もできるので、
車を飛び越えて難を逃れる事も可能ですが、
犬やオッサンは車にぶつかってもヘッチャラなので、理不尽といえば理不尽ですね……。
……ちなみにマイケルもヘッチャラなので、
車も気にせず道路にマイケルが徘徊している事が!!
マイケルを捕まえた状態だとジャンプができなくなるので、
道路で捕まえる際は、特に気をつけたいですね!

ミルキーはマンホールの開閉以外にもジャンプもできる!
ピンチの時は開閉よりも使い勝手が良いものの、
マイケルを捕まえた状態だとジャンプができなくなる。
(移動速度も落ちます)

マンホールも無くジャンプもできない!
もうこうなるとどうにもならないのだ。
処理落ち、BGM、猫が見つからない!
このゲームをやっていれば誰でも気づくと思いますが、
BGMがホントキテるんですよねコレ……。
ついこの間レビューした人生ゲームのBGMもアレでしたが、
このゲームのBGMはそれ以上に脳にキマす。
あっちのBGMは単調かつ永久ループで脳の疲れを促進していたわけですが、
こっちはそれに高音のツンざくような不協和音がプラスされさらに脳がヤラれる感じです。
ゲーム的にも処理落ちやチラつきなどが起こりますが、
BGMとの相乗効果で何時間もプレイしていると本当に精神に異常を来す恐れが……。
そんな中、どこにいるか分からない子猫を
無限湧きの犬どもの猛追から逃れつつ捜し回るんですからね。
捜し当てた時は、やっと見つけた事で解放感に包まれますが、
今度はその見つけた子猫のマイケルを家に連れ帰る必要があって、
終始アドレナリンを放出させながらゲームをやっているかの感覚に陥ります。
ゲームのシステムはシンプルながら悪いというわけでも無いのですが、
BGMがとにかくキンキン鳴ってキツいのと、処理落ちやチラつきで疲れるので、
その辺りで個人的にはいただけなかったかなと。
あと、マイケルを捕まえた後は、ジャンプができなくなる上に、
移動速度が落ちるので、四方八方から足の早い犬に追尾されると、
運ゲーにもなってしまうんですよね……。
マンホール以外に対処のしようが無くなるんで。
……まあ、平安京エイリアンが良くできている事が分かるゲームって感じでした。
というか、おにゃんこTOWNとか言うけど、犬ばっかやんけ!!
『おにゃんこTOWN』評価:☆☆
発売・ポニー
ジャンル・アクション
発売日・1985年11月21日
定価・4,900



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