2008年01月18日

No.88 ファミコン『1999 ほれ、みたことか!世紀末』レビュー


「最近、人生ゲームや桃鉄も飽きてきたし、ほれ、みたことか!をやってみっか!」

と思っているボードゲーム好きな方に、同じくボードゲーム好きな私から一言。
このゲームだけは避けて通ってもいいんじゃないかなと。
小・中学生の頃はよくパーティー系ゲームで遊んでいましたが
間違いなくダントツで盛り上がらなかったゲームでございます。

我が友人らの感想と行動は、

「つまらないね」byH君
「頭が痛くなってきた」byHちゃん
「班遊びだったのに、なんか時間を無駄にしたね」byMちゃん
「クソだろコレ!!」byオギくん
「チェスト!!」
と、叫びながら、私のカセットを投げ捨てたS君。


みんな反応は芳しくはありませんでした。
それぞれ時代こそ違えど、その反応は殆ど同じ。
最近プレイさせたドゥ君だけは唯一、

「稀にみる良作!」

とか言って喜んでくれましたが、まぁそれは大人ゆえ。
子供の頃だったら、彼もキレていたことでしょう。

しかし、私的には結構重宝もしました。
何せ、出会った人物には片っ端からプレイさせて
その反応を見て楽しんでいた訳ですからね。

おっと、話が脱線しました。
とにかくこのゲーム、とんでもない代物と言う訳でございます。

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ゲームの目的は、1999年にノーム星人が地球に襲来してくるので、
その時までに宇宙パワーを集めピンキー星人の科学力で地球を脱出する事にあります。
この宇宙パワーが何であるかは知りませんが
とにかく宇宙パワーがでかい人が勝ちと言う訳ですので
ゲーム中はコレを上げる事に終始します。

一見面白そうな設定ですね。
ここまでだったらまだ、楽しそうなゲームだな〜。
とも思えるかもしれません。
なにせ見た目も人生ゲームですから。
しかし、内容には雲泥の差があります。

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まずマップ。
年代が変わろうが、何しようが、基本的には同じマップをグルグルと回るだけ
一応世紀末が近づくにつれ、マップに多少の変化はあるものの、
最初から最後まで同じマップで競いあっていきます。
しかも世紀末が近づくにつれ、
マップにあるイベントマスが徐々に劣悪なものへと変わっていきます。
人生ゲームでは、良いマスと悪いマスの割合が大体バランスよくなっている訳ですが
このゲームだと大体90パーセントは悪いマスという訳です。
イベントはそれなりにありますが、殆どがノイローゼーになりそうなクレイジーイベント
新興宗教ネタとかあったり、子供に求めても知らんよって感じです。

また、強制4人プレイな点もすさまじい。
ただでさえ長ったらしく、鬱要素満載だと言うのに1ゲームに膨大な時間を使います。
学校から帰ってきて、友達と2人でこのゲームをプレイしようものならば
その日はこのゲームのみで解散と言うオチになってしまいます。
(大抵は途中で自主的に強制終了しますが)

その他には、転職の為に偉く操作性の悪いミニゲームをプレイしなければならず、
一度フリーターになったら、最悪ずっとフリーターのままだったり
自キャラはランダム決定で大抵ハ〇だったりデ〇だったり
金は核シェルターだけを買うぐらいにしか使う道が無かったり
どんなに頑張っても、必ず新興宗教に加入させられたりなど色々ありますが
まぁ、スゲーんですわ。

で、あまりに凄まじかったので、今まではエンディングを見た事がありませんでした。
だってメンドクセー以外の何ものでもないじゃないですか。
でも、先ほど出てきたドゥ君の反応があまりにも良かった為に
つい調子に乗って最後までプレイしてしまったんですよ。

私も、

――実は面白いんだよコレ!

と、思うようにしてたらなんか面白くなってきちゃったし。
でもドゥ君は途中で、

「なぁ、いつ止める?」

とか言って歩調を乱し始めた訳ですよ。
さっき言っていた、

「稀にみる良作!」

は、やはりネタだったんだとか思いつつも、そこで止められる訳がないじゃないですか。
私だってようやく自分の心を惑わすのに成功したのに。
だから、強制的にプレイさせましたよ。
私も段々、面白くないものはやっぱ面白くないっていう風に気づき始めていましたが、
もう意地でしたねアレは。

で、プレイ約5時間。
感動のエンディングを迎えたわけです。
私が1位、ドゥ君が2位で。

でも、1位だろうが2位だろうが、結局全員バッドエンディングなんだけどね!!

そんな訳でこのゲーム。
システム的にもゲーム的にも難がありますが、話のネタに取っておくと、
10分ぐらいは盛り上がりますので、一度はプレイしてもいいかもしれませんね。

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『1999 ほれ、みたことか!世紀末』評価:☆
発売・ココナッツジャパンエンターテイメント
ジャンル・テーブル
発売日・1992年9月18日
定価・7,300

posted by 二条ジョウ at 03:21 | Comment(8) | TrackBack(0) | ファミコン レビュー | 更新情報をチェックする
2007年10月21日

No.79 ファミコン『シティコネクション』レビュー


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簡単に言えば、道路を塗りつぶしてパトカーから逃げるゲーム。
追って来るパトカーや、たまに道端に現れるネコから逃げながら(ついでにタケノコ)、
とにかく塗りつぶす!

目的は恋人にふさわしい男性を捜す為、世界各国を走破する事。

ゲームではそんな事を微塵も感じさせないが、とにかく車を飛ばす!

パトカーが現れたら、オイルを投げてピヨった瞬間に体当たりを敢行。
警察も目じゃないゼ!

そしてネコが現れたら、同じくオイルを……、と思いきや全く効きやしない。
そうこうしているうちにひき殺しちゃうなんて事も。
勿論自分の意思とは無関係に。

ネコをひき殺すとネコふんじゃったのBGMとともに自分も泣きを見る破目になるので
二度と倒そうなんて考えはしない筈。
動物愛護の精神が生まれた瞬間である。

でも、狙ったかのようにネコが現れるので結局は関係ないけどね!

国家権力や動物愛護団体(ついでにタケノコ業界)を敵にまわしそうなゲームですけど
人気はあったようですな。
世界各国を走破するだけあって、各国の観光名所がステージになっていますし
主人公が女の子なので、それはもう想像を絶する位に人気はあったと思います(たぶん)。

男の熱いゲームだと信じてやまなかった私ですが
この女の子が主人公だと知った時は、それはもうさらなる情熱を注ぎ込んでしまいましたよ。
無理も無い話です。

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パトカーぶっ潰し、ネコぶったおし(ぶったおすと自分もやられるけど)のこのゲーム。
運転する美少女クラリスのSっけたっぷりなこの仕様に
はてさて何人が魅了された事でありましょうか。

『シティコネクション』評価:☆☆☆☆
発売・ジャレコ
ジャンル・アクション
発売日・1985年9月27日
定価・4,900

posted by 二条ジョウ at 00:29 | Comment(7) | TrackBack(0) | ファミコン レビュー | 更新情報をチェックする
2007年10月06日

No.76 ファミコン『ロックマン5 ブルースの罠!?』レビュー(思い出話)〜青春のキャップバトルその2〜


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前回からチャージして撃てるようになったニューロックバスターが、更なる進化を遂げ
スーパーロックバスターになり、そして新サポートキャラ「ビート」も登場する。
難易度が下がり、私のようなヘタレプレイヤーでも安心してプレイすることができた。

さすがはスーパーなだけあって、出てくる敵を一網打尽!
ボスの弱点である武器を使わなくても何とかなってしまうので
ボスの攻略順も別に気にする必要もなかった。
おまけに最後のワイリー戦ではまさかのビートの大活躍!
サポートキャラが本当の意味で役にたったと思えたのは、まさにこの5のみであった。

そんな感じでパワーアップしたロックマン。
難易度が下がったこともあって、初心者でも充分取っ付き安い作品となっている。

私は1や2もクリアしていたけど、実はこれらは後になってからのお話で
一番最初にクリアしたのは4で、次に5でした。
いわゆる、4と5で慣れてからようやくといった感じ……。

なもんで、苦手な人もまずはこれで訓練するといいです!
そしたらイエローデビルも簡単に粉砕できますから!
……たぶん。

で、このロックマン5は前回お話した通り
友人のH君に牛乳キャップと交換してもらったソフトでした。
今ではゲームソフトを牛乳キャップとトレードしようなんて思う人間はいないと思うけど
あの頃はブームでしたからね(うちらの間で)。
いやほんと、いい思いをしました。

……でも、まだ話は続くのです。


待ちに待ったクラス対抗ウルトラキャップ大会当日。
各クラスから選抜された何名かが、放課後中庭に集まっていました。
勿論、この大会は学校行事とはなんら関係の無いことなので、強制参加ではありません。
なもんで、選抜者以外は殆んどが下校していました。
集まったのは10人ぐらい。
そこには私とH君も含まれています。

選抜者たちは、それぞれ屈指のキャップラーなので、それぞれ呼び名も与えられています。
勿論私達も例外ではなく、

私が、東京の悪魔。
H君が、バラマキのH(Hは本来だと本名が入ります)。

と呼ばれていました。

東京の悪魔と言うのは、価値の無い東京牛乳のキャップしか殆んど使わず
相手のレアキャップをぶんどる悪魔みたいな奴からきていますw
(いつもそうじゃないけどね)

バラマキは、牛乳キャップを惜しみも無く皆の前でばら撒いて
拾った人にあげるプレイを指しており、H君はそれを頻繁にやっていたので
いつしか神様的な存在にまでなってそう呼ばれていました。

まぁ我々以外にも色んな個性豊かな呼び名が付いている人達がいましたが
もう忘れているのでそこはスルーします。

そんな訳でこの大会、神様みたいなバラマキのH、
悪魔みたいな東京の悪魔がクラスも一緒と言うこともあって共闘します。
その様は、辺りを異様な空気で充たしていました。

「おい!奴らが手を組みやがったぜ!」
「神と悪魔がか……。これは大地も焦すな」


みたいな感じで、皆恐れおののきます(嘘)

ともあれ、うちのクラスからは我々2人だけですので負けるわけにはいきません。
(他のクラスは大抵4人だった)

この大会は優勝が全てで
最後まで残っていた奴だけが勝利の栄光を手にする事ができます。
そして、その最後まで残っていた奴のクラスが勝利と言うことになります。

長くなりそうなので、結果から言いますと我々2人は負けました。
準決勝までは2人とも行ったのですが、運悪く敗れてしまったのです。
勿論敗者には、栄光も何もありません。
この大会で手に入れたキャップも殆んど奪われたばかりか
持参のキャップまでも失う破目に。
おまけにH君もこれが原因となったのかどうか分かりませんが
翌日学校を休んでしまいます。
あまりにも無残に終わった戦いでした。

そしてまだトレードは済んでいません。
私のほうは、すでにキャップをあげていたのですが
向こうからはまだ貰っていない状況でした。
しかし、H君は学校を休んでいる為
ノコノコと家に行ってロックマンだけを貰って帰る訳にもいきません。
そんなもんで、お見舞いがてらロックマン5を頂いてくることに。

そして、そこでH君の口から衝撃の事実を聞かされることになります。
なんとトレードするべきロックマン5は、現在人に貸してしまった為に手もとにはないと。
だから、取りに行ってくれと言ったのです。
かなりメンドくさい展開になったなぁと思いましたが、ロックマン5の為です。
私は見舞いも程々に(最低)、H君がロックマン5を貸した相手(S君)の家へ行きました。

S君の家へ着くと、すぐにロックマン5を受け取る事ができました。
これで後は家に帰って早速プレイすればそれでメデタシメデタシ。
……の筈だったのですが、ロックマン5を手にいれた事により
テンションが高くなってしまった私は、そのままS君の家で遊ぶことになりました。

そこではドラゴンボールごっこをしたのですが、役になり過ぎていたせいもあってか
デスボールを放つ時に生じた手が、ちょうどぶら下っていた何かの籠にぶつかってしまい、

ガシャーん!

……と。

「おいっ!何やってんだよ!」

S君はとても怒っています。
慌てて、つい今しがたデスボールで破壊してしまった籠をもどそうとすると
そこから鳥らしき物体がひょっこりと現れ、どこかへと羽ばたいて行ってしまいました。

辺りには重たい空気だけが漂い始めていました。

「どうしてくれんだよ!鳥が逃げちゃったじゃないか!」

S君はさらに怒りますが、私はさらに慌てます。
素直に謝っても許しては貰えず、そのうちS君のお兄さんが帰ってきました。

「どうした?」
「あっ、お兄ちゃん。実は……」


この後のことはホント地獄でした。
S君からは怒られるわ、お兄さんからも説教されるわで
もうドラゴンボールごっこどころではありません。
先ほどデスボールを放つ前までに満ち溢れていた心地よさも
この時にはすっかりなりを潜めていました。

そしてこの鳥を弁償するという事で話は決着しましたが、その後私の親にも怒られて
何でH君の家にお見舞いに行っていたのに、S君の家へ遊びに行ったのかと言う事までも
説明しなければいけない状況にまで陥ってしまいました。

勿論、トレードの事は内緒にしましたが、結局弁償する内の半額は
私の貯金からも使われることになってしまい
とどのつまり、ロックマン5を買う以上の出費をしてしまったのです。

結局、大会では名誉を失い、そしてここではお金も失ってしまったのです。
ロックマン5を手に入れたことによる代償はあまりにも大きく
そして、タダほど高いものは無いという事を実感した幼い私だったのでした。




……結局の所あまりロックマン5とは関係の無い話だったかも知れません。
ようは、トレードして有頂天になっていた私が、羽目をはずしすぎた結果、泣きを見たと。
そんだけの事です。
ぶっちゃけ大会の話は必要なかったかもしれませんが……。

さて、そんな訳でこのロックマン5。
レビューとは全然関係なくなっちゃいましたが、ゲーム自体は非常にやりやすく面白いので
まぁなんだかんでよかったのかなと思う今日この頃でした。

最後に、今回出てきたキャップを使ったゲーム。
当時は全国的に流行っていたものだと思っていたのに
周りにいる連中に聞いてみると、全く知らないと言う返事が返ってきます。
なもんで一時期は、実はローカルな遊びだったのかと思っていました。

しかし、この記事を書くにあたって調べてみた所、
結構色々な所で流行っていたみたいなことを聞いたので、一安心している私がいます。

場所によってルールなどは違うみたいですけど
手でパンパンやってプレイする事はおなじで
そこに各地方特有のルールが付け加えられるているようです。

もし興味を持ち始めた方は、これから集めてみるのもおもしろいかもしれませんよ。

『ロックマン5 ブルースの罠!?』評価:☆☆☆☆
発売・カプコン
ジャンル・アクション
発売日・1992年12月4日
定価・7,800


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posted by 二条ジョウ at 01:46 | Comment(3) | TrackBack(0) | ファミコン レビュー | 更新情報をチェックする
2007年09月30日

No.75 ファミコン『ロックマン5 ブルースの罠!?』レビュー(思い出話)〜青春のキャップバトルその1〜


私が小学4〜5年生の頃。
ゲーム以外にも学校全体で流行っていた事があった。
牛乳キャップを使って、お互いの持っているキャップを出し合い
手でパンパンしながらメンコみたいに引っくり返して遊ぶ
一種の対戦バトルゲームである。

勝利したものは、場に出ているキャップを全て手に入れることができるが
キャップには価値が存在している。
その為、バトル時には同等の価値があるキャップか
その価値分の枚数をそろえなければ戦えない。

分かりやすく言うと、給食で出されていた牛乳(東京牛乳)が基本のキャップで
それを1枚分の価値としていた。
(給食で出されている牛乳キャップは、毎日手に入る為、価値は無い)

そして、どこぞから持ってきたキャップ、例えば愛知県の常滑牛乳のような
東京出身者には手に入らないような牛乳キャップはレアなので
これは300枚分の価値だった。

この常滑牛乳キャップ所持者と勝負する為には、これと同じキャップか
あるいはその価値と同じになるように、別なキャップを同等枚数そろえなければならない。
東京牛乳ならば300枚必要なのである。

このゲームの楽しさは、相手とバトルする事もそうだが
レアなキャップを収集すると言ったコレクション感覚を備えた所も
また重要な要素のひとつであった。

私もそうだったが、当時周りにいた奴らは、腰には牛乳キャップを入れた箱か袋を巻きつけ
いつでも対戦できるようにしていたのである。
いわば、カードゲームを題材としたアニメの主人公が
腰にカードを備え付けているような感じ。
それ程人気だったのだ。

ただし、あまりに流行りすぎた為に、数々の問題が生じていたのもまた事実。

その1つに、トレードがあげられる。
勿論、キャップをただトレードするのならばなんら問題は無い。
しかし、あの当時の私達はキャップが全てであったのだ。
これから話すことは、ちょっと信じられないことかもしれないけれど
牛乳キャップに周り中が魅入られていたゆえに起きた、ロックマン5事件の話と共に
今回のレビューを何回かに分けておこないたいと思う。


ある日、友人であるH君と、放課後いつものようにバトっていました。
その日は連戦連勝で、東京牛乳の価値であらわすと
大体500枚分ぐらいのキャップをH君から頂いていたのです。
勿論H君はと言うと、もう何もかもスッカラカンで
明日行われるクラス対抗ウルトラキャップ大会に出場することもままならない状況でした。

「おい。お前、そろそろヤメネーとヤヴァイんじゃない?」
「……いや、大丈夫だ。まだ続けよう」


心配する私をよそにH君は食い下がります。
とは言え、彼が所持しているキャップは既に数枚のみ。
それも殆んどが価値の無い、東京牛乳森永牛乳と言ったキャップのみ。
それに加え、私は相次ぐバトルの為、手が痛くなってきていたので
正直もうやりたくありませんでした。

「ジョウ……。俺は、俺の全てをかける。だから、お前も全てをかけるんだ」
「えっ?」


正直何を言っているのかが分かりません。
しかし、そのセリフを吐いた後にH君は、カバンから1枚のキャップを取り出します。

名糖クラウン4.0牛乳を!!!(しかも取っ手付き)

「そ……それは……、あのN君が長野で手に入れたと言う、レア中のレア!!」

私はかなりびっくりしていました。
と言うのもこのキャップ、一体何枚分の価値があると思います?

そうです!
何と、1200枚分の価値があるレアキャップなのです。

「ま……まてよ。僕はそんな価値を持っているキャップなんて持ってきてないよ!」
「安心しなジョウ!俺も男だ。
最後の戦いを引き受けてくれるならば、お前が今持っているキャップ全部だけでいい」
「なっ!……フフフフフ。男だな、H君も。よし!その勝負受けた!!」


かくして、男達の熱き戦いが始ったのでした。
机の上には100枚以上のキャップが並べられ
見ているだけでもその光景はある意味美しいものがありました。

この戦い、ジャンケンで先行を決めるのですが、このジャンケンがまた戦局を左右します。
と言うのも、場に並べてあるキャップは
ひっくり返れば続けてその人物が挑むことができるからなのです。

戦いは熾烈を極めました。
先行はH君からだったのですが
当たり面(キャップが何かにぶつかると最初からやり直し)を繰り返し
ミスも多発していたからなのです。
私も、既に腕が疲れていたので、一気に引っくり返せる枚数は20枚が限度。
その上、私も当たり面を繰り返し戦いは長引いていくのでした。

時間にして20分。
ついに、勝者が決定しました。

「よっしゃーっ!!!!!!」
「あ、えっ……」


私の勝利です。

「本当に貰うからね。今更だめだって言うのは無しだかんね!」
「わ……分かっている」


H君はそう言いますが今にも泣きそうです。
ここで青春ドラマだったら、H君にこのキャップを黙って返すかもしれませんが、私も人間。
そんな事はしません。
だって、レアキャップ欲しいですから。
それに男同士に情けは無用なのです。

でも……。

「……えぐっ。えっぐ……よかったなジョウ……」

H君があまりにも……、と言うより、今にも自殺しかねないような暗い表情でそう言ったので
私も若干なんか切ない気持ちになってしまったのです。

でも、手に入れたキャップは返したくないし……。
そこで、あるいい方法を思い浮かんだのです。

「分かった、H君。こうしよう。H君の持っているファミコンソフトをくれるなら
僕の持っているキャップを何枚かあげるよ」
「えっ!?本当?」
「うん」
「ありがとーっ!!」


H君は先ほどとはうって変わって、満面の笑みで私にそう答えてくれました。

「じゃあ、ジョウはロックマン5が欲しかったみたいだから、それをあげるよ」
「じゃあ僕は、東京牛乳のキャップ100枚あげるね!」


こうして、やってはいけないトレード
夕日に黄昏た私達の戦いは終了を迎えたのでした。


話が長くなりそうなので、一先ず今日はここまで。
また後日に続きます。

そう言えば、今日はレビュー全然してないね!

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これぞ、伝説のレアキャップ『名糖クラウン4.0牛乳』!

00171.png
勝利の証!コレともう一箱あります。
……分かっちゃいるけど、捨てられませんw



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posted by 二条ジョウ at 00:06 | Comment(7) | TrackBack(0) | ファミコン レビュー | 更新情報をチェックする
2007年09月09日

No.73 ファミコン『ガーフィールドの一週間』レビュー


どこまでもマイペースな奴なんだな!

と、思わずツッコミたくなってしまうウザイ……、もとい!愛らしいデブ猫。
それがガーフィールドだ!

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このガーフィールド、見た目がデブなだけあって歩くスピードがとてつもなく遅い。
もちろん食欲もそれ相応にあるものだから、いたる所に落ちている食物も拾い食い。
どんどん体重が増えていって
よけい遅くなるんじゃないのかと思わず感じずにはいられません。

でも、そんなこちらの心配も何のその。
ガーフィールドはいたってマイペース。
ティンティンティッティッ♪
の、音楽も見事にマッチしていて余計腹ただしく感じてしまいます。

最初のうちはこのスピードでもまぁなんとかなります。
でもステージが進むにつれ、敵も腹ただしくなってくるのか
ガーフィールドに比べその速度は3倍ぐらいにまでアップ!

もう、拾い食いをしている場合ではない!!

……と、こちらは叫びたいのに、このデブ猫は何処までいってもマイペースなのです。
しかも、次第にこのデブ猫に愛着がわいてくるから何とも言えません。

……それにしても敵さんは、いくらなんでも本気を出し過ぎなんじゃない?
赤い彗星が何人……いや、何匹もいる感じですよ、ホント!
こっちはタダのデブ猫なのに……。


さて、この食い意地がはったデブ猫。
もちろん、食うことにはキチンと意味があります。
……と言うよりも、こういったアイテムを取っていかないと
先に進むことが不可能なぐらいに難易度はそれ相応に高いのです。

落ちているミルクやコーヒーは、パワーをアップさせるのに必要だし
ラザニアは一定時間無敵になれる。
そしてコーンフレークやパイなんかは武器になります。

とは言え、これらのアイテムはステージ上に隠されていて
ガーフィールドが触れないと現れない仕組みになっています。
通常アイテムならまだしも、次のステージに進む為のカギまでもが隠されているので
初めてプレイした時には何処にあるのかも分からないまま
タイムオーバーなんて事もザラにあります。

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また、普段は遅いのに、アイテムのブーツを取ると
ガーフィールドのスピードも一定時間早くなるので
何かちょっとしたハッピーな気分にもなれてしまいます。

う〜ん、ガーフィールド侮れません。

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『ガーフィールドの一週間』評価:☆☆☆☆
発売・トーワチキ
ジャンル・アクション
発売日・1989年4月7日
定価・5,500


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posted by 二条ジョウ at 00:34 | Comment(4) | TrackBack(0) | ファミコン レビュー | 更新情報をチェックする