花札のうち、一般的な遊戯である、
こいこい、花合わせ、おいちょカブの三種類が楽しめるテーブルゲーム。
アーケード版の祇園花が脱衣であったのに対し
こちらはお子様でも遊べる健全仕様でありますぞ!

……まぁ、だからと言ってお子様が楽しめるかどうかは微妙ですが
花札で遊べるだけではなく、すごろくが遊べるモードも搭載しているので
一応、パーティーゲーム的な楽しみ方もできるゲームです。
すごろくモードは、CPUとのガチンコ勝負になるバトルと
友達とかと一緒にワイワイ遊べるパーティーとに分かれます。
勿論、すごろくには花札も絡んでくる事は言うまでもありません。
バトルだと、サイコロを振り終わるたびに花札(こいこい)を行う事になり
勝つ事で再びサイコロを振る事ができます。
逆に花札の勝負で負ければ、順番がまわって来ないので
サイコロが振れず先に進む事はできません。
よほど運が悪くなければ、そこまで負け続ける事はないと思いますが
負け続けていればいつまで経っても先に進むことができないので
すごろくゲームとしてのルールは破綻しているようにも感じます。
……まあ、花札がメインのすごろくですから
それはそれで独自性があって、いいのかもしれません。

ただそんな事よりも、
すごろくゲームとしての面白さがそれほど無いので
そっちの方が辛い所です。。。
すごろくとしてのイベントと言えば
何マス進めるとか、何回休みとか、ポイントが増加するだけのイベントとか
特に盛り上がりがあるわけでもないイベントばかりですので正直飽きてきます。
ゴールを目指す事が目的なわけですが
終始花札勝負が行われますし、テンポも悪いです。
(勝負のテンポはいい)
けしてつまらないワケではありませんが、わざわざすごろくモードで遊ぶよりも
普通にフリー対戦で遊んだ方がよほど面白いですね。


そもそもすごろくモードだと、ゴールする事が目的となっているせいか
コンピューターがこいこいでこいこいをしないんですよね!
だから、すぐに役ができちゃう月見や花見であがられて
こっちがサイコロを振る番になかなかならないなんて事もやはりあるわけですよ。。。
その為、こいこいとしての勝負の面白みが殆どありません。
なので、月見、花見は設定で無しにした方がいいかもしれませんね。
逆に、そういう駆け引きを楽しみたい場合はアリでもいいかもしれませんが。
ちなみに私は、こいこいをやる時、
基本、月見や花見は無しにしています。
我が父曰く、月見や花見は893のルールって事になっているので
昔から無しでやっていたんですよ。
だからそれで慣れている私には、やはり抵抗があるわけです。
まぁさすがに、
月見、花見は893のルール設定だ!
……とまでは思ってませんけどw
なお、友達とかとワイワイやって遊ぶパーティーの方ですが
こちらは、私自身が人とやった事が無いので何とも言いようがありません。
何とも言えませんが、肝心の花札を人と対戦する訳ではなく
すごろくで競っていくので
このすごろくの部分にどれぐらいの面白さがあるかによるだろうと思います。
イベントは、あってないようなモノなのに
決められたポイントを稼がないと先に進めなかったりと
それだけでも私には耐えられそうにありませんが。。。

さて、すごろくモード以外にも
大会モードやらフリー対戦なんてのもあるんですけど
実際は、それらのほうが楽しめます。
やはり、変にアレンジ的なものをやるよりも
純粋に花札をやった方が面白いです。
もちろん、モノにもよるでしょうけどね。
というか、すごろくモードの方ではなんやかんやと言いましたが
実は、花札のゲームとしては非常に優れているんですよ、コレ。
何が良いかって、こいこいにしても花合わせにしても
ゲーム的にやりやすいし見やすいのです。
次に取れる札があったら教えてくれるし
あと一枚で役が完成となる時に、それを教えてくれたりと親切な設計が良いです。
そのおかげでテンポが非常に良くなるし
時間が無い時でもサクサクと遊べるのが嬉しい限りです。
今では結構当たり前のシステムといえますが
昔のゲームだと、そんなに無かったから
初心者の入門用としても最適だったかもしれません。
あと個人的に良かったのは
花合わせにおいて、役がかなり豊富に用意されている所ですかね。
“七短”、“六短”は当たり前、
普通ではなかなか無い“クサ”などの役があるのも良いです。
特に“クサ”のルールは、なかなかゲームでは見かけないので
それがあるだけでも、ちょっとお得な感じがするゲームと言えます。
後の有名なSIMPLE1500シリーズなどの花札にも無かった役なので
古いゲームと言えどバカにはできません。
雨シマの役流しや、フケによる引き分けなど
ルール設定も事細かにできるので
本来の花合わせを遊びつくしたい人にはこちらをお勧めしますぞ。
それに、このフリー対戦や大会モードのこいこいなら
コンピューターはちゃんとこいこいしてくれますしねw

『祇園花』評価:☆☆☆☆
発売・日本物産
ジャンル・テーブル
発売日・1994年12月16日
定価・7,980



記事が気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。