あの当時の野球ゲームはまさに「ファミスタ」の独壇場でした。
一言で言い表すのならば天下無敵の国民的スポーツゲームとでもいいましょうか。
「燃えプロ」派な私でさえ、
あの当時すでにファミコン版はコンプリートしていますし、
友達同士で野球ゲームをやるって時には間違いなくファミスタでした。
「燃えプロやろう!」
なんて私が言っても周りは聞きもしないしね。
勿論、私の世代ではファミスタの続編も結構な数が出ていた為、
中古だと安く手に入るから必然的にファミスタだった……、とも考えられますが、
だったらなぜ燃えプロは無視されていたんでしょうかね。
あれ、とてつもなく好きなんですけど個人的に。
しかもファミスタ以上に激安だし!
当時、私3本持っていましたよ。
でも、私がいくら燃えプロを3本持っていたって友達同士で遊ぶ時には
決まってファミスタですから全く意味を無しません。
何で3本も買ったんだろう……。
とまぁそんな具合にみんなファミスタの魅力に惹かれていました。
勿論私だってそうですよ。
なんか勘違いされそうなんで言っておきますが、
私は断じて燃えプロ至上主義者ではないしむしろノンポリです。
どっちつかずの日和見でございます。
ただちょっと燃えプロの方が可愛げがあるかな〜って思っていただけです。
私だってファミスタ大好きっ子ですから!
でも、ファミスタって多少マンネリ感が漂っていたんですよね。
確かに面白いけど基本的に新データが追加された以外は殆ど同じだし。
これではさすがに飽きてきます。
しかもスーファミ版になってテンポが悪くなったような感じも少なからずありましたし。
で、ちょうどその頃「パワプロ」が出たんですよね。
まるで機を見計らったかのように。

今までの野球ゲームに比べ格段に自由度が増しています。
3Dになった事で2Dでは再現ができなかった高低差の概念が取り入れられているのですが、
これによって投法や打法なんかもより戦術の幅を広げています。
バリエーション豊富な投法。
ミートカーソルと呼ばれる打撃範囲を設定して打つシステムを用いた打法。
どれもこれも今までになかった斬新な要素でした。
また実況と銘打っているように試合中はアナウンサーの実況入りです。
野球ファンにはたまらないこの仕様はよけい熱が入るってもんです。
私は別に熱狂的な野球ファンじゃないけど……。
ただ、まだ最初の頃の作品と言う事もあって、基本的に試合を行うだけでした。
ペナントモードやシナリオモードなどもありますが、
やはりボリュームが不足している感は否めません。
しかし当時、殆どの野球ゲームがファミスタの亜流となっていた中で、
独自のシステムを用いた斬新な発想と工夫は、
野球ゲームに付きまとっていたマンネリ感を払拭してくれました。
現在も続編が発売され続けており、
今や野球ゲームと言ったらパワプロと誰もが認めるところでしょう。
ただ、いくら当時は斬新でも今はどうかと言われれば……。
これまたマンネリ感が漂っているようなね……。

『実況パワフルプロ野球'94』評価:☆☆☆☆
発売・コナミ
ジャンル・スポーツ
発売日・1994年3月11日
定価・9,000



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