世界で初めてCD-ROMを搭載した家庭用ゲーム機である
PCエンジンCD-ROM2(ロムロムって読むのよ)と同時発売したゲームの1つ。
つまり、家庭用ゲーム機としては
初のCD-ROMを媒体としたゲームの1つでもあるわけです。
(もうひとつは、ファイティング・ストリート)
さて、そんな初のロムロム用ゲーム
『No・Ri・Ko』は
小川範子と1日だけデートが出来ちゃうアドベンチャーゲーム。
ファンにはたまらない夢の様なソフトとなっております。
まあ、
小川範子って誰だよ!?……って話ですが、
はぐれ刑事純情派で
安浦ユカ役をやってた人って言えば分かっていただけるでしょうか?
そう、つまり彼女とデートが出来ちゃうゲームなのです!
え?
誰得かって?
こう見えても彼女、当時はバリバリのアイドル。
人気があったかどうかは知りませんが
初のロムロム用ソフトの1つとして売り出した訳ですから
全くの無名と言う訳でもなかったのでしょう。
PCエンジンと同時に買ったユーザーもいるわけだし
これをプレイして範子のボイスに魅了されたって言う人もいるわけですからね。
……まあ、最後の一文だけはテキトー言っちゃったかもですが
とりあえず、何が言いたいのかと言うと、
今の価値基準で範子の評価をする事無かれ!……って事です。
そりゃあ、私自身も範子の事を知っているのかと言われれば
全く知りませんし、興味もないです。
でも、あの当時、CD媒体の大容量ゲームが見せるクオリティの高さを
一番初めに見せ付けたのはこの
No・Ri・Koであって、他のなにものでもないのです。
それはつまり、ゲーム機から聞こえてくる彼女の歌でありボイスであったわけで……。
まあ、同じく初のロムロム用ソフトであった
『ファイティング・ストリート』にも同じことが言えますが
この際、それは忘れてください。
流れ的に。
ちなみにこの当時、私はまだ小学生にもなっていない幼稚園児。
CD-ROM媒体のクオリティがどうのとか言う以前に
まだファミコンすら持っていなかったのでありました。
さて、そんな話はさておき、ゲームの中身です。
基本的に、選択肢を選んで話を進めていくのがこのゲームの大まかな流れ。
まあ、ゲームと言っても、アイドルの
プロモーション材料的なソフトですから
ゲーム性なんて殆ど皆無です。
このゲームは、実写取り込みの範子を見たり、歌を聞いたり
つまりゲームではなく範子を堪能するものなのです。
勿論、CD-ROMの大容量と言う事もあって、歌声やボイスもハッキリと聞こえるので
ファンにはたまらないでありましょう。
そりゃあ、今の大容量と当時の大容量とでは雲泥の差があるわけですので
実写取り込みといってもムービーじゃ無いしグラフィックも粗いです。
それでもあの当時、初めてこのゲームを起動して聴いた小川範子のボイスに
CD-ROM媒体の可能性を見せ付けてくれた事は間違いないと思います。
さて、ゲームは、アイドル小川範子の定期券を拾った主人公に
お礼としてコンサートへの招待状が届いたところから始まります。
選択肢が出て“行く”か“行かない”かを選べますが
勿論、範子のコンサートであるので
範子ファンのプレイヤーは躊躇せずに
“行く”を選びましょう。
ちなみに、
“行かない”を選ぶような不届き者には
ゲームオーバーの洗礼が待っております。
この辺りは、もうお約束ですね。
コンサートで彼女の
『こわれる』と言う歌を堪能し、その後、範子の楽屋にお呼ばれ。
友達の都合が悪くなっちゃったから、明日のオフを一緒に過ごして欲しいと言う
そんな
超ありえねーようなご都合主義的展開もファンにはたまらないシチュエーション。
ちなみに、
“断る”を選ぶような不届き者には
無限ループの洗礼が待っております。
無限ループってこわいね!
デートでは、範子の買い物に付き合ったり
食事をしたり、ディスコでダンスを踊ったりと
終始、
範子に振り回される事になります。
買い物では範子に似合う洋服をチョイスしてあげ
食事ではたらふく食べたと思いきや、まさかの追加注文にビックリ仰天!
原宿、渋谷と駆け巡り、六本木では急にディスコがやりたくなったとかで
急遽、範子にダンスを教えてあげる事に!
この範子のダンスはプレイヤーが操作できるのですが
まあ、なんと言いましょうか……、凄まじいとだけ申しておきましょう。
『こわれる』の歌をバックに範子が踊るわけですが
壊れているのは範子のダンスだよとは、口が裂けても言えないわけで……。
なおダンス後、範子から踊りの才能があるかどうかを尋ねられるので
ここは
“あると思う”を選びましょう。
ちなみに、
“ないと思う”を選ぶような不届き者にh(ry
そんなこんなで範子とのデートを充分に楽しんだ主人公。
その後、範子の部屋に上がる事に!
勿論、範子の部屋に上がると言っても
大人のお楽しみの時間が来るわけも無く
待ち受けていたのは、
範子クイズに挑むと言う超展開!
商品は
範子の歌をプレゼントと言う事もあり
全てがファンにしか楽しめないゲームなのでありました。
範子の好きな科目とか知るかよ!
でも、正解した分だけ範子の歌を聞かせてくれるので
ユーザーに優しい範子の気概を見せ付けられた気がしました。
その後、範子との
相性診断を行なったり、
あっちむいてほいをしたりと
なかなかムードが良くならないものの、あっちむいてほいでは
勝った数だけ
範子のアルバムを見る事ができます。
粗いグラフィックではありますが、アルバムを堪能した主人公。
ここまでくればエンディングも間近であります。
しかし、最後の最後でビックリ仰天の出来事が!
なんと、ゲーム開始時に入力した
主人公の名前を範子が呼んでくれると言うファンにはたまらないシステムまで内蔵していたのです!
勿論、発音はお世辞にも良いとは言えませんが
あまり手の込んだ名前でなければ、充分聞き取れます。
(じょうくんぐらいならオッケ!)
そして、フィナーレは、範子の歌と共に流れるスタッフロール。
ここまでプレイした人ならばポロリと涙が落ちる事、間違いないでしょう。
たぶん、ファンなら。
プレイ時間は約30分。
これが長く感じるか短く感じるかは
貴方が小川範子を好きになれるかどうかにかかっていますよ。
『No・Ri・Ko』評価:☆☆
発売・ハドソン
ジャンル・アドベンチャー
発売日・1988年12月4日
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