2021年06月05日

No.282 プレイステーション2『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.』レビュー


連邦vs.ジオン(通称:連ジ)から始まる『機動戦士ガンダム vs.シリーズ』第5作目
宇宙世紀を題材にした前作までの世界観を一新し、
当時最新のガンダムであった『機動戦士ガンダムSEED(DESTINY含む)』の
コズミック・イラを題材にした作品です。

連ザ タイトル画面

SEEDファンを取り込んだ新たなVS.シリーズ


元々VS.シリーズは人気のあったシリーズですが、
今作は人気絶頂中だったSEED DESTINYの放送中に稼働した作品でして、
その盛り上がり様は私が記憶している限りでも従来以上に高かったように思います。

SEEDが放送していた時は私もまだ学生だったのですが、
男女関係なくクラスの連中は大体観ていましたし、
嫌になるぐらいに話のネタにでてきたものでした。
特に従来のガンダムに比べると女子人気が高く、
ガンダムといえば男子が観るモノという
その垣根も取っ払ったガンダムだったのではないでしょうか。
(SEED以前からWとかでブイブイ言っていた知人もいましたが)

勿論、私もリアルタイムで観ていましたが、
実はガンダムシリーズで始めて買ったDVDはSEEDだったんですよねw
それにリアルタイムで観たガンダムもSEEDが最初でした。
(DESTINYは当時最後まで観てなかったけど……)

その人気のあったガンダムの人気ゲームシリーズの続編、
しかもSEED DESTINYが盛り上がっていた最中にアーケードで稼働したという事で、
周りの連中がよく話題にしていたのを覚えていますね(私は未プレイ)。
私はこの頃、カードゲームであるガンダムウォーの方にハマっていた時期だったので、
連ザに手を出す事はありませんでしたが、
SEEDを観返した時に移植されたこのゲームを買ってプレイしたものでした。

進化したシステム


さて、新しい世界観で始まった人気シリーズの続編といっても、
基本システムは旧作から色々受け継いでいます。
なので連ジで遊んでいた人なら、説明書を見なくてもスンナリ楽しめる仕様でした。
ただ、細かい部分で色々調整されたり新要素も色々実装されていたので、
より進化したゲームであると言えます。

ブーストダッシュ


今作から追加された新要素。
これによって空中で高速移動ができるようになり、
体感的にもゲーム全体のスピード感が増す事に。

シールドガード


自動でガードをする従来までの仕様を一変し、
シールドを持つ機体は任意にガードができるようになった。
また格闘攻撃をシールドで防ぐと相手を吹き飛ばす事ができたり、
従来の様に攻撃によってシールドが破壊される事も無くなった。

チャージショット


一部機体は溜め撃ちができるようになり、
また、あらゆる行動をキャンセルして出す事が可能に。

覚醒システム


従来の覚醒システムを見直し
チーム単位から各プレイヤー毎に設定されるように改良された。
覚醒ゲージMAXで自由に発動可。

とまあ、大きな変更点はこんなところでしょうか。
その他にも宇宙空間で戦うようなステージが無くなったり、
格闘や空中においての操作性の改良などが行われております。
またアーケードモードにおいて、従来までの敵軍戦力ゲージを0にする勝利条件の他、
特定の敵を撃破するという勝利条件が加わる様になり、
演出面も含めよりガンダムっぽい戦いが堪能できるようになりました。

連ザ 戦闘画面
色々な要素が加わり改良された連ザ。
スピード感溢れるバトルは楽しいぞ!


PS2版の仕様


モードはアーケードと対戦のみ!


連ジやエウティタもそうですが、家庭用に移植されたPS2のVS.シリーズは、
ミッションモードなどがありました。
しかし、連ザにはアーケードモードと対戦モードしかありません。
後に移植されたPSP版だとミッションモードが追加されましたが、
今作はその点で少し残念な仕様でしたね。

SEED DESTINYからも色々参戦だ!


モードは少ないながらも最新のDESTINYの機体やキャラも
隠し要素として色々使える様になりました。

出現するにはアーケードモードをクリアしていく必要がありますが、
ミッションとかが無かったこのゲームにおいて、
目標をもってプレイできた事は個人的に大きかったです。

……とはいえ、キャラはカガリとニコルばっか使ってたし、
そういえば、出現させてもあんまり使ってなかったかもしれないです。。。

連ザ インパルスガンダム
SEED DESTINYからシン・アスカとフォースインパルスガンダム。
周回すれば他にも登場していくぞ!


ステキャンフワステってなんぞ


私はこのゲームをアーケードで遊んだことが無いのに加え、
二人プレイですら遊んだ事が無いので、
当時はこのゲームのテクニックなどを研究する事も無く
一人ほそぼそと家で遊んでいました。

その為、このゲームにおいてのステキャン、フワステなどは
動画とかで上手い人のプレイを観て知った人間です。
個人的にはそれを試す場所も相手もいなかったので、
あんまり意識してこなかったのが正直な所ですね。

ただ、このゲームを語る上(特に対人戦において)で、
これらテクニックは避けては通れないといった所ではないでしょうか。

簡単に説明しますと、ステキャンというのは、
ステップをジャンプでキャンセルするステップキャンセルの事であり、
また、それを連続で繰り返す事です。
ステップ後の隙をジャンプ動作でキャンセルしそれを繰り返す事で
硬直状態が無くなり誘導などの強力な技も回避できるわけです。

それに対してフワステというのは、ステキャンの発展型で、
ブーストの消費量と滞空時間の延長が望める為、次の行動に移りやすいのが特徴です。

連ジ時代には無かったテクニックですが、
現在のVS.シリーズでも存在する様なので
覚えておいて損はないテクニックと言えます。

最後に


ゲームそのものに関しては、色々進化していますし、
後のシリーズに続いている要素がこれをベースにしている所もあるので
見るべきところはあるし、従来よりも面白く感じる部分はあると思います。

ただ宇宙世紀の世界観からコズミック・イラに移った事と、
これまでよりもスピーディーで軽い感じのゲーム性になった事で
シリーズファンの中でも賛否は別れた作品のようですね。

まあ、結局キャラゲーですから、
色々好みによるところはあって当然だと思います。

とりあえず、個人的にはモード数が少ないのがやはり残念だったかなと。
ゲーム自体は結構面白かったんですけどね。
あと対人戦を一切やらなかったので、飽きも早かったかなぁと……。

これからやる人はPS2に続編も出ているし、
追加要素があるPSPでも出ているのでそっちかな?

……っていうか、今からやるならエクストリームバーサスの方か!

ちなみに、つい最近『機動戦士ガンダムSEED』シリーズの
新プロジェクトが始動したそうですね。
新しく映画もやるみたいだし、これからもどんどん熱くなっていきそうです。

連ザ キャラ選択画面


『機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.』評価:☆☆☆
発売・バンダイ
ジャンル・チームバトルアクション
発売日・2005年11月17日
定価・6,800


にほんブログ村 ゲームブログへブログ王ランキングへ
レビューが気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。
posted by 二条ジョウ at 18:00 | Comment(0) | プレイステーション2 レビュー | 更新情報をチェックする
2018年03月23日

No.262 プレイステーション2『SIMPLE2000シリーズ Vol.50 THE 大美人』レビュー


SIMPLE2000シリーズ第50本目は、
巨大生物化した巨乳グラビアアイドルから
日本を救うスクランブルアクションゲーム!

今、水着ギャルと自衛隊の熱き戦いが始まる!!

01143.gif

SIMPLE2000シリーズ第50本目


いわゆるバカゲーですね!

最初はこの巨大な水着ギャルを操作して
街を破壊する的なゲームかと思ったんですが、
それを撃退する方っていうのが、なかなか想像の斜め上をいっててステキです。

しかもその巨大生物化しているのは、
シンプルシリーズではお馴染、巨乳グラビアアイドル双葉理保
D3パブリッシャーの人気看板キャラクターです。

元々は、ギャルゲーのヒロインだった彼女。
これまでにもアイドル業のかたわら、
テニスとか格闘技とかいろいろな事をやっていたキャラでしたけど、
まさか巨大化して自衛隊と戦うまでになろうとは
本人どころか誰一人として夢にも思わなかったんじゃないでしょうかね!?

こんな感じのゲーム内容


プレイヤーの目的は、巨大化した双葉理保の暴走を止め、
彼女を元の姿に戻し平和な日本列島を取り戻す事。
……というのはお題目で、ヘリで水着ギャルを追い回して
ウヘヘするゲーム
です(誇張)。

全6話構成の第1話目からすでに、
データ収集の為、ヘリを使って胸だの尻だのを追い掛け回す作戦が展開されるので、
――あっ、このゲームはこういうゲームなんだ。
って、わりと早い段階でこのゲームの意図する所に気づくかと思います。

結構、名が知られている筈のグラビアアイドルなのに、
データ収集するまで誰もアイドルの双葉理保だとは気づかなかったり、
ツッコミどころも色々満載。
特撮物のお約束といえばお約束ですかね!?
そういえば、どこか特撮怪獣映画っぽい雰囲気が漂っています。

01143s2.gif
トレースビームとかいうよく分からない武器を
指示された各部位に照射する事でデータを収集。
また特殊兵装には足止めする為のケーキだったりタライだったりもあり、
完全にバカゲーテイスト。
……かと思いきや、副兵装のマシンガンやレーザーガンを、
双葉理保に叩き込むマジな戦いもできる!(効果があるとは言っていない)


01143s3.gif
判明も何も、見て分からないのかとw

バカゲーとして楽しめるものの……


コンセプトが面白く、バカゲーとしての魅力に溢れている本作ですが、
反面、操作性が悪かったり、ボリュームが少なかったりと、
色々不満が残る部分もあります。

特にヘリは、動きが鈍いのもそうですが、
直感的に動かす事ができないボタン配置なので、
かなり慣れるのに時間が掛かるのに加え、処理落ちが酷い面などは、
操作性がどうこう言う以前にまともに操作できません。

また、武器のロックオンにしても、
かなり肉薄しないとロックオンしてくれないので、
目標から離れた位置からだとミサイルもまともに当たらず……。
そして、その当たらなかったミサイルが画面外に出ても、
消えるまでは武器のリロードができないので、
次の発射まで凄い時間が掛かってしまうというおまけ付きです。

慣れないうちはかなり外していたので、クリア後の評価も低いかと思いきや、
それでも命中率90%っていう評価になったので、
たぶんそもそもの基準が曖昧なのかもしれませんねw

ちなみに上記のロックオンはヘリの場合です。
戦闘機のミサイルは、逆にチート性能を誇るぐらいにボコスカ当たりましたw

01143s4.gif
麻酔弾やミサイルは外すとリロードまで時間がかかる。

01143s5.gif
ヘリだけじゃなく戦車も!
やはり操作は慣れるまで戸惑う!?


色々感じたこと


結構、ネタ的に面白かったゲームですが、
反面、ネタにツッコむ事より、
ゲームのデキにツッコんでる事の方が多かったかもしれません。
コンセプトは良いのですが、ちょっとネタが先行しすぎて、
他が疎かになってしまっている印象。
操作性だけでも違ったら、評価も全然変わったかと思うと勿体無い作品ですね。

あと、個人的に気になったのは、
自衛隊のセリフで“厳戒令”という単語が出て来るのですが、正しくは“戒厳令”ですね。
結構、ニュースや新聞でも間違えている場合が多いので、
仕方ないかもしれませんが、気分が高揚している時にはちょっと萎えます。

また萎えるついでにいうと、
このゲームには双葉理保の隠し衣装(水着)があるんですけど、
それを全て解禁するには周回プレイを6回しないといけないんですよね。。。
全6面(+エクストラ)はボリューム不足を感じるけど、
かといって隠し衣装を解禁するのに6周もやるのは辛いですわ。
(全衣装解禁には他にも条件がある様なので、必ずしも6周で解禁できるとは限らない)

ただまぁそんな事も含め、何だかんだでバカゲーとしては結構面白いので、
個人的にはSIMPLE2000シリーズの中ではそれなりの良作として位置づけられています。

『SIMPLE2000シリーズ Vol.50 THE 大美人』評価:☆☆☆
発売・ディースリー・パブリッシャー
ジャンル・アクション
発売日・2004年5月20日
定価・2,000


にほんブログ村 ゲームブログへ人気ブログランキングへブログ王ランキングへ
記事が気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。
posted by 二条ジョウ at 22:24 | Comment(0) | プレイステーション2 レビュー | 更新情報をチェックする
2016年07月18日

No.247 プレイステーション2『ウルトラマン』レビュー


特撮ヒーロー番組『ウルトラマン』を原作とするPS2の格闘アクション。
対戦格闘に重きを置いたFighting Evolutionシリーズとは異なり、
原作の雰囲気を重視した再現ゲームといえる内容です。

ゲーム全体のボリュームこそ少ないものの、
随所に見られるこだわりは原作を知っていれば知っているほど、
その作りの細かさに、あるいは再現度に脱帽してしまうほどであります。

格闘ゲームとしてのウルトラマンを楽しみたいのであれば
Fighting Evolutionシリーズの方をお勧めいたしますが、
原作の雰囲気を感じたい、あるいはウルトラマンらしさを楽しみたいという事であれば、
こちらのゲームがよりその要求に答えてくれるのではないでしょうか。

01110.gif

初代ウルトラマンのストーリーを追体験!


このゲームには幾つかのモードがありますが、その中でメインとなるのが
TVで放送されたエピソードを追体験する『ストーリーモード』となります。
ストーリーは、テレビで放送された初代ウルトラマンのエピソードと同様、
第1話のベムラーから最終話ゼットンまで。
バルタン星人やレッドキングといったお馴染みの星人や怪獣を初め、
バニラやアボラス、それにペスターといった
Fighting Evolutionには登場しなかった怪獣もチラホラと登場します。

全11話構成となっている為、途中幾つかのエピソードは省略されていますが、
条件を満たす事で第1話と最終話を除くエピソードの中からランダムで4話が、
新しいエピソードと入れ替わる形で追加されます。

原作再現へのこだわりが見れるゲーム


格闘アクションなので、ウルトラマンと怪獣のタイマン勝負の格ゲーなわけですが、
格ゲーとしての読み合いや駆け引きは薄く、
攻撃のバリエーションや連携技といったモノも限られています。
格闘ゲームとして見るとかなり見劣りのする類のゲームですが、
その分、キャラゲーとしての側面が強く、
またこだわりが非常に感じられるゲームでもあります。

空や山などの背景や建物から感じられる特撮番組らしいらしさ。
それに怪獣やウルトラマンも、格闘ゲームとしてのキャラというより、
テレビの番組を見ているかのようなあの質感と重量感が感じられるゲームです。

まず操作キャラであるウルトラマンは、3タイプのモデリングからなるのですが、
これは実際に放送された時に使われたタイプに合わせて、
ゲーム内でもウルトラマンが変わっていくという原作の雰囲気を再現しています。

各話における怪獣との戦いにおいても、
原作のエピソードを再現した戦い方が可能となっている為、
プレイヤーの戦い方次第では、テレビで見たあの光景がそのままの形で楽しめるわけです。
例えば、ジェロニモだったら羽を毟り取る演出が入るし、
グビラだったらツノを折る演出が入るなど。
怪獣それぞれのモーションも本当に細かく再現されていて、
そういった部分にこそ力を入れいているという事がよく分かります。
ただ倒すのではなく、いかに原作を再現した戦い方をして勝つか。
このゲームが格ゲーとしてではなく、キャラゲーとしての側面が強いのはその為ですね。

他にも、ジェットビートルで怪獣と戦ったり、
スーパーガンを使って地上から怪獣に攻撃を加えたりなど、
操作するハヤタを通して科特隊にもスポットが当てられています。
ハヤタを操作する時は、自身のタイミングで変身も行えますし、
怪獣とのタイマン勝負以外でも、特撮番組『ウルトラマン』としてのらしさが、
このゲームには色々散りばめられておるわけです。

01110s2.gif
ステージ開始前にはテレビで見た懐かしい場面と共に簡単な解説が入る。

01110s3.gif
この再現度は今見てもなかなかのもの。

01110s4.gif
レッドキングを八つ裂き光輪で切断!特殊演出でテレビのあのシーンを再現。
ちなみにウルトラマンがこのやり方で殺ったのは二代目レッドキング。


01110s5.gif
ジェットビートルやスーパーガンで科特隊としても戦える。

01110s7a.gif
ウルトラマンは原作通り3タイプからなる。

おまけのモードも多彩


メインとなるストーリーモード以外にも、以下の様なモードがあり、
多くはゲームを進めて行くと追加されるようになります。

怪獣大乱闘モード


怪獣を操作して戦う対戦用のモード。
ストーリーモードで出現した怪獣を使う事ができ、なんとピグモンも使える。

怪獣天下モード


好きな怪獣を選び、次々に出現する怪獣を倒していくモード。
最後に出現するウルトラマンを倒すとクリア。

怪獣墓場モード


宇宙ビートルを操作して、怪獣墓場を探索するモード。
怪獣のデータベースが閲覧できる。

岩投げモード


レッドキングを操作して、岩投げの飛距離を競うモード。

ウルトラ快進撃モード


ウルトラマンを操作して3分間で何匹の怪獣を倒せるかを競うモード。
A〜Cタイプ、それに帰ってきたウルトラマンも使える。

帰ってきたウルトラマンモード


帰ってきたウルトラマンのストーリーが遊べる隠しモード。
全4ステージからなるが、ウルトラマンのストーリーと違って各話の解説は無く、
科特隊に変わるMATが登場する事も無い。

これらはメインのストーリーモードと違って、
完全におまけのミニゲームみたいなモードですが、
帰ってきたウルトラマンのモードも解禁されるので油断なりません。
このモードを出現させるには、これらミニゲームを色々やっていく必要がある為、
意外に大変です(難しくはないけど)。

ただ、これだけミニゲームがあり、
尚且つ帰ってきたウルトラマンのモードもあるわけですが、
いかんせん、すぐ終わるほどの大味でボリュームがありません。。。
色々パロディ色も強く、発想としては面白いミニゲームもありますが、
それだけにちょっと勿体無く感じました。

01110s6.gif
帰ってきたウルトラマンモード。

キャラゲーであればこそ愛は大事


前にも何回か言った事があると思いますが、個人的にはキャラゲーって、
キャラや原作に対してどれだけ妥協せず生かしているかが
大事な部分だと思っているんですよね。
ゲーム性がいかに良くても、キャラの持ち味を殺したゲームには愛着がわきませんし、
原作を大きく外れたり設定を無視したモノも、
それが好きであればあるだけ冷めるわけで、論外であるとすら感じる事もあります。

逆に、多少ゲーム性で劣っていても、愛やこだわりを感じる事ができるのであれば、
それはそれで味として見る事もできるので、
いかにリスペクトしているかがキャラゲーにおいては非常に大事であると感じるわけです。
勿論、ゲームがそもそもつまらないとかになるとさすがにアレですが。

このゲームは、格闘ゲームとしてみれば見劣りするし、
格ゲーとしての面白さ的な部分からは遠く離れているかもしれません。
ただ、原作の再現という意味においては、充分愛を感じる事ができたし、
こだわりが感じられたゲームでありました。
ファンなら自分の手で原作を再現できる喜びに必ずや満足できると思われますが、
逆にそうでないのであれば、必ずしも満足できるゲームとはいかないのも事実。

また、個人的にはウルトラマンのゲームという意味では満足したものの、
いま一歩物足りなさを感じたのも正直なところです。
正直、ボリュームはやはり少なく感じました。
おまけ程度の帰ってきたウルトラマンのエピソードを入れるぐらいなら、
もっとウルトラマンのエピソードを入れて欲しかった。
ダダとかメフィラスとか有名どこもそうだけど、
ザンボラーとかキーラとかもファン向けであればこそ、
ここぞとばかりに出して欲しかったですね。

それに科特隊の戦いももっとこだわって入れて欲しかったとも思います。
私はそもそも、このゲームを買う動機となったことに、
科特隊の戦いが再現されているっていう部分が大きなウェイトを占めていたわけですよ。
パッケージにもそういった戦闘シーンの画像やら、宣伝文句が書いてあって、
それを見て店頭で即買いをしたわけですから。
ところが、ゲームにおいて科特隊は、
すぐ出てすぐ終わる程度のおまけ要素でしかなく、
ずい分肩透かしを食らった感がありました。
ミニゲームならミニゲームでも良かったけど、
それならもう少し幅広く登場兵器とかも出して欲しかったかなって思います。

本編がよく再現されているからこそ、
他の手の届かない部分が目立ってしまったっていうのもあるとは思いますけど、
やっぱこだわりが見えるからこそもっともっとっていう欲はでてきますw
そういえばこのゲームではウルトラマンのテーマが使われて無かったんですけど、
そういった部分もやはり気になってしまいましたね。

もう随分経っているから次回作は無さそうだけど、
良いゲームなので色々改良して移植とかでてくれると嬉しいですね。

『ウルトラマン』評価:☆☆☆☆
発売・バンダイ
ジャンル・アクション
発売日・2004年5月20日
定価・6,800


にほんブログ村 ゲームブログへ人気ブログランキングへブログ王ランキングへ
記事が気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。
posted by 二条ジョウ at 23:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | プレイステーション2 レビュー | 更新情報をチェックする
2015年07月11日

No.237 プレイステーション2『新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画 With アスカ補完計画』レビュー


01090.gif

綾波レイの保護監督主任に任命された主人公が、
1年の間、保護者代理として彼女を教育していく育成ゲーム。
元々はPCで発売され、ドリームキャストでも発売された今作ですが、
PS2版では、追加要素として惣流・アスカ・ラングレーも育成できるようになりました。

私は元々PC版に触れていたのですが、このアスカ追加の言葉に踊らされ、
持っていたPC版を売り払い、文字通り補完すべくこのPS2版を確保する事と相成った訳です。

当時アヤナミスト(!?)だった私が、
アスカに少しでもウツツを抜かそうとしたのが間違いだったのでありましょうか!
後でこのPC版を手放した事に私は後悔する事になります。。。

……と、それは一先ず置いといて、
ご存知の通り、エヴァといえばガイナックスです。
そしてガイナックスといえば、世に育成ゲームと言うものを認知させ、
同ジャンルを確立させたプリンセスメーカーを製作した会社。
いわば、育成ゲームの老舗が手がけているゲームなわけですよ。
言ってしまえば、エヴァでプリメをやるって事と同義。

これが、面白くないわけが無い!

ちなみにリアルタイムでエヴァが放送していたのは私が小学生の頃だったので、
アヤナミストとして研鑽を積んでいた高校時代には、
多種多様なハードでエヴァのゲームがそれなりに出ていたわけですが、
いまいちゲーム性があるようなモノは少なかったのですよ。

そこに来て綾波育成計画(PC版)の登場ですから、
ようやく、キタなって思ったわけです。

純粋にゲームとして面白そうだと思えるものが出て来たと感じたのもそうですが、
綾波を育てられるって言うインパクトはやはり絶大でした。
特にこの頃は、リナレイっていうものにハマっていたので、
あんな感じの綾波に育てられたらサイコーだなってね!
※ リナレイとは、アニメ第26話に登場する学園エヴァ内の綾波に対しての俗称で、
同じ声優が演じていたリナ・インバースの
明るい性格を彷彿とさせていた事から呼ばれる。


で、その綾波育成計画のPS2版。
基本的な所はPC版と変わっていませんが、
シナリオ、衣装、CGなどが増えたり、
アスカが育成できるなどとした追加要素があり、
よりグレードアップして移植されたわけです。

その為、私もPC版を手放して、このPS2版を買ったのですが、
実はこのPS2版、グラフィックが大幅に修正されていたのですよ。
立ち絵と新規CGは、雰囲気が全然変わっちゃってPC版と別モノといえるぐらいに。
個人的にはPC版のグラが好きだったので、
そこが変わっていた事に凄い落胆してしまったわけです。
PC版を手放して買ったと言うのに……。。。

グラフィックに関しては好みの問題ですから、
良い悪いって話しでもないんですけど、当人にとっては大事な部分でありますからね。
しかも、PC版からあったCGなんかは手直しがされていなかったので、
旧グラと新規グラが混在しちゃってなんだかとてもバランスが悪く感じました。

たぶんドリームキャスト版がPC版と同じグラだった筈なので、
これから始めてみる人は、PS2版との違いを確認してみるのも良いかも知れません。
好みもあるでしょうし、それからでも遅くはないかと。
つか、今ならPS2版ではなくDS版かな?

……と、いつまでもグラの話ばかりしててもしょうがないので、
話を先に進めたいと思います。

このゲームは、1週間ごとスケジュールを組んでパラメーターを上げていき、
指定された期間内で、キャラクターを育てていくというもの
です。
キャラやイベント、スケジュールの内容などは、エヴァに準じてはいるものの、
基本的なゲームのシステムはプリンセスメーカーと同様。
このゲームだと、わずか1年しか育成期間がありませんが、
その間に、綾波、あるいはアスカ(綾波より育成期間が少し短い)を成長させていきます。

ゲームは原作の流れに沿って進んでいきますが、
育て方次第で綾波やアスカは様々な変化を見せます。
その為、必ずしも原作と結果が同じになるとは限りません。
あの3人目の綾波が記憶を取り戻したり、
第15使徒アラエルの精神攻撃にも耐えたアスカの姿を目にする事も可能なのです。

また、エンディングも多岐に亘るので、
綾波やアスカと結婚を迎えるなんていう結末もあるのです!
そう、綾波やアスカがどうなるかというのは全て育て方次第なのですよ。

なお、アスカを育成する為には、
綾波のシナリオで一定の条件を満たさないといけませんので、
アヤナミストではなくアスカ人の人は要注意ですぞ!

※ アスカシナリオの出現方法
綾波シナリオで7月3日と12月11日のスケジュールを学校にしてクリアすると出現。
(実際は、シンジ意識回復イベント、カヲル遭遇イベントを見る事も必須の様だけど、
これらは強制イベントなので特に何もしなくてO.Kです)

01090s2.gif
スケジュールを組んで育成!
ちなみに、使徒が現れると予定は変更され強制的に出撃となる。


01090s3.gif
アラエルの精神攻撃に必死で耐えようとするアスカ。
原作とはまた違った展開になるのもこのゲームの魅力。


ところで、綾波レイの育成の場合に限りますが、彼女に言葉を教える事で、
会話の中で覚えた言葉を発する事があります

直接、これがイベントやエンディングに影響を与えるわけではないのですが、
様々な言葉を教えて、他にはいない綾波に育てるのもなかなかに楽しいものです。

言葉は、知力トレーニングのメンタルケア1回で最大3つまで教える事ができ、
1つに付き最大12文字まで入力が可能で、
言葉を入力後、その言葉の属性を決めさらに細かく分類していきます。

軍事用語ばかり教えて、軍ヲタな綾波にするも良し、
何か好からぬ言葉ばかりを教えて、アレな感じにするも自由。
世間に疎い綾波に卑……、
いや、一般的な常識を教える事も保護者として大事な使命なのであります!

ちなみにメンタルケアは、言葉を教える以外にも、
メリットとして、主人公への好感度が上がるという恩恵もあります。
是非とも積極的に利用したいところですが、
PC版と違ってコントローラーでの入力になるので、
これがメンドクサイ事この上ありません。
知力トレーニング自体が、主人公の好感度が上がるプログラムですので、
メンドクサイなら、もう一つの方にした方が無難と言えば無難です。

ただ、単純に好感度を上げる為に利用するならば、
後述するポテトドカ食い戦法の方が有効かと思われるので、
そちらを利用した方がいいです。

また、育てゲーの醍醐味の一つに、コスチュームの要素がありますが、
このゲームでも、毎月ネルフから支給されるお金で、
衣装や部屋のインテリアやアイテムを購入する事が可能です。
見た目の変化のみならず、パラメーターにも多分に影響を与えるので、
これが結構重要だったりします。

ただ、このゲームには、お金を稼げる様なスケジュールを組む事ができ無い為、
事実上、その支給されるお金の範囲内でやり繰りをする事になり、
衣装やアイテムの購入も見極めが必要となってきます。

特に、隠しパラメーターにマイナス要素があるような物は、
わざとそうする必要がある場合を除いて、買わないほうが無難です。

で、先ほど記したポテトドカ食い戦法というのは、
フライドポテトをとにかくいっぱい食べさせるという事(そのまんまですね……)。

このフライドポテト、低コスト(500円)で疲労回復−2なんですけど、
実は隠しパラメーターで、主人公への好感度が+2されるのですよ。
高いアイテムを買い与えるよりも安価で尚且つ効率が良いので、
結婚エンディングを目指すならば必須といえる戦法といえます。
他に上がるパラメーターもありませんから、
どのエンディングにも柔軟に対応できますし。

勿論、シンジエンディングやゲンドウエンディングを目指しているならば、
そもそも主人公の好感度を上げる必要もありませんが。

ちなみに、エンディングと一口に言っても、
育成の結果、綾波やアスカがどのような将来を迎えたかというエンディングと、
主人公との結婚エンディングは完全に別個であり、
結婚エンディングは通常エンディングから独立して派生する形になっております。
つまり好感度さえ高ければ、他のパラメーターが低く、
たとえ通常エンディングがアレだとしても、とりあえず結婚を迎える事はできるわけです。

ただし、結婚エンディングにも幾つかパターンがあって、
ある特殊エンディングを見ないと特殊な結婚エンディングが見れなかったりもするので、
コンプを目指すならば、目星を付けてプレイしないとかなり大変な作業になるかと思います。

01090s6.gif
結婚エンディングの1つ。
どんなエンディングになるのかは、育成次第なのである!


個人的に、PC版と比べると一部グラフィック面で残念と思う事が多かったゲームですが、
PC版より追加要素が増し、結果としてゲームそのものとしては楽しめた作品であります。

PC版はアスカが育成できなかった事もあって、
逆にPS2版では、アスカの育成ばかりやっていましたね。
これはアヤナミストとしては、背信にも等しい行為なわけですが、
細かい事は置いときましょう!!

とにもかくにも、原作アニメの流れに沿いながら、
甘えてくる綾波や、仕草が乙女チックなアスカなど、
アニメでは見られなかった彼女らに育てられる。
そんな夢のようなゲームがこの育成計画なのだから!(キリッ

01090s4.gif01090s5.gif

『新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画 With アスカ補完計画』評価:☆☆☆☆
発売・ブロッコリー
ジャンル・育成シミュレーション
発売日・2003年12月11日
定価・6,800


にほんブログ村 ゲームブログへ人気ブログランキングへブログ王ランキングへ
記事が気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。
posted by 二条ジョウ at 22:44 | Comment(4) | TrackBack(0) | プレイステーション2 レビュー | 更新情報をチェックする
2014年12月18日

No.227 プレイステーション2『武装錬金 〜ようこそ パピヨンパークへ』レビュー


真っ赤なちかああいいいいいいいいぃぃぃ!!!!!!!!!

……な歌でお馴染みの『武装錬金』のアクションゲーム!

パピヨンパークを舞台に、ゲームオリジナルのストーリーが展開していきます!

01075.gif

一言で言えば、コーエーの無双タイプのゲームです。
で、アレをもっと簡略にして、シンプルだけど爽快感を全面に出したそんなゲーム。

物語は本編の後日談的なお話で、
月での戦いのその後を描いたストーリーが展開されていきます。

日常を過ごしていた主人公・武藤カズキ達のもとに、
パピヨンこと蝶野攻爵から、パピヨンパークへ招待されるのですが、
同じく錬金戦団からも依頼が寄せられ、
パピヨンが発見した「核鉄」の元になる特殊鉱物を回収する任務を負います。
蘇ったホムンクルスと戦いながら、広大なパピヨンパークを舞台に、
隠された謎を追っていくというのがこのゲームの目的です。

無双タイプのゲームなので、一騎当千の荒武者の如く戦っていくわけですが、
いや、これが熱いのなんのってね。
まずプレイ中のBGMに、『真っ赤な誓い』が選択できる事からして、
武装錬金好きにとっては、たまらないものがありますよ。

うぉうぉうぉーうぉうぉっ♪うぉうぉうぉーうぉうぉっ♪だっだだだだっだー♪
っていうメロディーと共に、ドカドカ、ザシュザシュ戦っていくわけですから、
戦闘中は常にハイな状態になれます。
操作も複雑じゃないので、武装錬金の世界観を手軽に味わえる所も好感触です。

ただぶっちゃけゲームは簡単すぎるぐらいなので、
これを無双ゲームの延長戦と捉えてしまうと、少々物足りなく感じるかもしれません。
コンボにしても、基本、一つのボタンを連打するだけですし、
はっきり言ってしまえばゲームそのものは非常に単調といえます。
しかし、逆に言えば爽快感はお手軽に味わえるので、
テンションがハイになる曲と合わせて、非常に気持ちよくゲームが進んでいきます。
単純に爽快感だけを見れば、無双のソレ以上といえるかもしれませんね。

あとこのゲームは、キャラクターのカスタマイズと強化ができます。
経験値をステータスに振り分ければ、キャラのパワーアップが可能ですし、
ステージで入手した特殊核鉄を装備すれば、
戦闘中に様々な効果が現れるようになります。
特殊核鉄は、ステージや地形に合わせてカスタマイズすると、
攻略が凄い楽になるので、より爽快感が味わえるプレイが可能となりますぞ!

01075s2.gif
コンボ(通称、ブチ撒けコンボ)はボタン連打のみで発動!
コンボ発動中は、複数の敵を巻き込みダメージを与える。
また闘争ゲージを溜めて発動する必殺技もボタン一つ。
ブチ撒けコンボ中は、闘争ゲージがたまり易いので、これと連動させて使うと効果は抜群!
うまくいけば、ブチ撒け→必殺→ブチ撒け→必殺……と、
絶え間ない攻撃を敵に浴びせることも可能だぜ!


01075s3.gif
画面左上の、六角形のマークが赤く点滅を始めたら、ヒートアップが可能!
ヒートアップ中は、無敵状態になり、必殺技が何発も放てるようになる。
これもボタン一つで発動できるぞ!


01075s4.gif
経験値を振り分け、キャラをパワーアップ!
特殊核鉄は最大3つまで装備ができ、
同じ核鉄を同時に別のキャラに装備する事もできるぞ!


とにかく原作やアニメのあの雰囲気が手軽に味わえるのと、
ファンのツボを押さえた熱いゲーム性に、
武装錬金のファンにはたまらないゲームとなっているのは間違いないと思います。

ただキャラゲーである以上、
欲を言えば操作キャラはもう少しあっても良かったんじゃないかなとも思います。
使えるキャラは、カズキ、斗貴子さん、パピヨン、ソウヤ、あと隠し二人計6人
隠しはぶっちゃけ、通常キャラの進化系みたいなものなので、無いのと同じ。
キャラゲーでこれでは、あまりにも少なく感じてしまいます。
せめてブラボーや、桜花、秋水ぐらいは出して欲しかったですね。

つかブラボーは、モーションが用意されてるのに。。。

まあ、ぶっちゃけ、私は斗貴子さんばっか使ってるので、
キャラが増えても、アレかもしれませんが!!

あとソウヤは、ゲームオリジナルの原作者描き下ろしのキャラです。
ゲーム中では、謎めいたキャラになっていますが、立ち絵が誰かさんソックリなので、
すぐにコイツがどこから来た誰なのかという予想がついてしまいましたw

とりあえず、ソウヤは、このゲームでしかお目にかかれないので、
そういった意味でも、ファンなら買いのゲームといえるでしょうな。

01075s5.gif

『武装錬金 〜ようこそ パピヨンパークへ』評価:☆☆☆☆
発売・マーベラスインタラクティブ
ジャンル・3D“核鉄”アクション
発売日・2007年6月28日
定価・6,800


にほんブログ村 ゲームブログへ人気ブログランキングへブログ王ランキングへ
記事が気に入ったらクリックお願いします☆やる気に繋がりますデス。
posted by 二条ジョウ at 21:45 | Comment(2) | TrackBack(0) | プレイステーション2 レビュー | 更新情報をチェックする